幻想ミッドウェー戦記 アメリカ西海岸攻略編 その3
土の世界でも会議に始まり会議に終わる。
幻想ミッドウェー戦記 西海岸攻略編 その3
話は少し時間をさかのぼる。
昭和19年3月15日
ここは日本の横須賀地下にある秘密基地である。この日雪風元帥と3軍の司令官と参謀長が朝の会議後に顔を合わせていた。
今日は午後の会議で陛下及び文官たちに今後の見通しと、現在のアメリカ軍と我が軍の戦力分析を説明しなければならない。一応提出された戦力表は見たが生の声が聴きたい。
3名の参謀長から説明してくれ、まずは主力となる海軍の山口参謀長から頼む。
はぁ!畏まりました。山口が立って前にすすむ。会議室の中央にホワイトボードに大きな地図があり、横には艦隊や空軍部隊、師団を並べた軍議地図も置かれていた。
現在先遣部隊としてイ70701~04を中心とする4個潜水戦隊各16隻がアメリカ西海岸周辺に配置され偵察活動を1月末より行っております。
又先鋒部隊として4個の偵察部隊がこれらを支援するべく配置されています。旧式軽巡洋艦4隻と護衛駆逐艦12隻護衛空母2隻の少部隊ですが充分に偵察の戦果を挙げています。
前衛部隊として第1艦隊より第5戦隊~第10戦隊の6個戦隊が第2艦隊より第5戦隊~第10戦隊の6個戦隊、第1水雷戦隊~第6水雷戦隊が加わる。
第1護衛隊~第4護衛隊が前衛部隊の援護の為その後方に配置される。航空戦力はそれぞれ480機を有しその内訳は艦戦256機艦爆128機艦偵96機であります。
合計で4個護衛隊で艦戦1024機 艦爆512機 艦偵384機 1920機になります。
主力攻撃部隊 第2・8・9・10の4個機動部隊がハワイ沖に展開しています。
第2機動部隊の主力空母翔鶴は104機を搭載し4隻で418機(艦戦192艦爆128艦攻64艦偵32)直掩軽空母水雀級4隻で192機で艦戦160機艦偵32機があります。
1個機動部隊で艦戦352機艦爆128機艦攻64機艦偵64機で608機となります。
是が4個で艦戦1408機艦爆512機艦攻256機艦偵256機合計2432機となります。
この部隊の艦載機は新型の3式シリーズ陣風、陣星、陣山、陣雲の4機種で新式の水冷水星2型エンジン1800馬力を使用していた。
更にその後方には海神2隻を中心とする空軍の長距離爆撃機を援護する部隊が出撃する予定で第1及び第3機動部隊が援護します。是には補給部隊も合同します。
海神は全長2780メートルあり2千メートルの飛行甲板を持っていて横幅は200メートルもある。10万トンと公表されているが30万トンを超えていた。(実際は45万トン)
この2個機動部隊は最新式の5式シリーズ、即ちジェット機を搭載しています。
天風、天星、天山、天雲の4機種は現在では秘密兵器扱いですのでこの部隊は前線には出ないことになります。ただ敵がジェット機部隊を出した場合のみに出撃します。
海神は1隻で艦戦256機艦爆48機艦攻48機艦偵32機を搭載しているのでこれだけで充分に戦えます。2隻合計で艦戦512機艦爆96機艦攻96機艦偵64機計768機の戦力となります。
通常は2隻で1個部隊を編成し、直衛艦隊生駒級重巡洋艦8隻天塩級防空巡洋艦8隻秋月級防空駆逐艦16隻特型駆逐艦24隻ロ号潜16隻が配置されています。
その他にも補給部隊には天塩級防空巡洋艦8隻音無し級軽巡洋艦8隻特型駆逐艦24隻赤松級護衛駆逐艦48隻高島級護衛空母24隻大島級護衛空母24隻が護衛に付いています。
これらの護衛空母には予備の戦闘機と爆撃機、攻撃機、偵察機が配備されていて、その数凡そ千機であり、輸送船の数は150隻で4個師団の戦力が乗船しています。
3月27日を持って空軍が夜間、敵の飛行場に対して攻撃を開始します。
その日海軍も3月27日日没後を持ってサンディエゴ海軍基地と敵の残存艦隊をせん滅します。
この日丁度気象予測で27・28日には電波障害が発生すると予測されていて、これに乗じて攻撃を加えます。
敵の航空戦力は主力部隊に正規空母4隻軽空母8隻と後方の支援部隊に護衛空母30隻程で主力部隊が凡そ800機、支援部隊も凡そ千機ほどです。
アメリカ艦隊は夜間戦闘の経験は無く日没後暗く成れば練度の低いパイロットが多いアメリカ軍内では発進できる戦闘機パイロットも少ないでしょう。
空母などの機動部隊を潰すのはそう難しくないと思われます。残るサウスダコタ級戦艦4隻を中心とする戦艦部隊は我が方の新鋭戦艦部隊に任せます。
丁度良い練習相手になるでしょう。
これで海軍の説明を終わります。
海軍の戦力、既にアメリカを圧倒しています。




