幻想ミッドウェー戦記 インド洋攻略編 その2
サマービル中将率いるインド洋艦隊はよく訓練されているとはいえ、軽機動部隊であり、真面に正面から戦える戦力ではなかった。
何回かの奇襲攻撃後はモルジブに引き上げる予定であったが、南から回り込んだ日本の第3護衛隊が退路を断ってしまった
幻想ミッドウェー戦記 インド洋攻略編 その2
4月20日サマービル率いるインド洋艦隊は1週間余りでアラビア海東部のインド各地を空襲し、独立派の勢力を弱める。
しかし岡田少将率いる第3護衛部隊が後方に回り込んでいた。更に第8艦隊・第4護衛部隊もコロンボより出撃し第3護衛隊の400カイリにあった。
こちらの航空戦力は敵の倍以上ある、まず、敵の目となる機動部隊を潰す後方にある空母部隊を強襲する。
4月22日08:14日本の高速偵察機新雲がイギリスインド洋艦隊を発見し、艦隊に報告する。
サマービルも敵の偵察機をレーダーで発見しシーハリケーン10機を迎撃に出すが、恐ろしく足の速い日本軍偵察機は悠々と退避していった。
彼も偵察機を4方に飛ばし、直掩機を上げて警戒態勢に入る。
サマービルの部隊は前方に戦艦5隻重巡2隻軽巡3隻駆逐艦18隻があり、後方に空母2隻軽空母1隻護衛空母4隻軽巡2隻護衛艦16隻がある。
1時間後艦戦160機艦爆128機艦攻64機新雲偵察機2機に先導された日本の攻撃隊が堂々と接近してくるのがレーダーに映った。
サマービルは護衛機全機100機余りのシーハリケーンを出撃させるが、パイロットと航空機の性能が違うのか、シーハリケーンは30分ほどの戦闘で大半の8割が撃墜されてしまう。
日本海軍機の新風は対F6Fやムスタングに対抗できる強力な戦闘機であり、シーハリケーンでは相手にならなかった。戦闘機の援護の無い機動部隊は脆いものだ。
護衛艦はこの当時ではイギリス海軍の貧者くな対空砲火しかない。(インド洋艦隊は旧式艦が多く、最新式のポムポム砲などは装備していない)
アーガスとイーグルはそれぞれ500キロ爆弾4発が命中し早々と沈んでいく、軽空母ハーミスも500キロ弾2発を受け爆沈する。
護衛空母4隻も2~3発を食らって静かに消えていった。
その他軽巡2隻護衛駆逐艦16隻も全滅した。日本軍の攻撃は徹底していて1隻残らず撃沈した。
17:25日本の第8艦隊がレーダーに映る、戦艦が4隻いる事が経験のあるレーダー士から報告が上がる。その他巡洋艦8隻と駆逐艦多数が確認された。
こちらにはウオースパイト、マレーヤ、ラミリーズ、リベンジ、ロイヤルオークの5隻がある、戦艦戦力ではやや有利だ。
日本軍はゆっくりと近づいてくる。夕やみが迫ってくる中、敵の戦艦の2隻はアメリカのカルフォルニア型に酷似していると見張り長から連絡が入った。
ミッドウェー付近の海戦でアメリカ戦艦が拿捕されたことは一部の将校に知られていた。
恐らく日本海軍は拿捕した戦艦を使ってきたのだ。こちらは38センチ砲8門の戦艦が5隻、相手は36センチ砲12門が4隻だろう。
40門対48門だがこちらの方が38センチ砲でやや強力である。後は練度の問題だ!日本軍の戦艦の練度が高い事は情報として送られていた。
ただ拿捕した戦艦のレベルが高いとは思えない,機動部隊は全滅したが、戦艦部隊で敵を討つ、サマービルは決戦を選択した。
18:15両軍の艦隊は見える位置まで接近してきた。
水雷戦隊が突進していく。日本側は2隊に別れ左右から攻撃してくるようだ。レーダー班長から報告があった。
このの時点でサマービルは日本軍の魚雷が40ノットで5キロも届くことを知らない、普通の海戦では魚雷は精々5千Mから1キロ位が常識であった。
日本軍の魚雷は5キロも行くなど非常識だろう。
味方の水雷戦隊が炎に包まれ、燃え上がる風景が日暮れ時に美しく見えた。
更に先頭を行くサマービルが乗船するマレーヤも左舷に2本の魚雷が命中した。28ノットの速力が24ノットまで落ちる。
後方のウオースパイトも1本が命中し速力が26ノットまで落ちる。
すは、潜水艦の攻撃か?
先頭にいる軽巡セレナに通信し、潜水艦の反応がソナーにあるか問い返すが、反応は無しという返答だった。更によく調べるよう連絡する。
これは敵の駆逐艦!水雷戦隊の魚雷か?
いや、潜水艦だろう、距離が離れすぎている。
そこへレーダー班長から敵の戦艦4隻と巡洋艦4隻が反航戦で向かってくると報告があり、応戦態勢を整える。
第2隊のラミリーズ、リベンジ、ロイヤルオークを前進させ次にウオースパイト、速力の一番遅くなったマレーヤは最後尾に付く。
軽巡セレナと重巡ドーセットシャー、コレンオールを先頭に艦隊は前進する。
豆知識
https://ja.wikipedia.org/wiki/クイーン・エリザベス級戦艦
クイーン・エリザベス級戦艦は同型艦5隻があり、クイーン・エリザベス、バーラム、マレーヤ、ヴァリアント、ウォースパイトの5隻
https://ja.wikipedia.org/wiki/リヴェンジ級戦艦
/リヴェンジ級戦艦も5隻あり、リヴェンジ、ロイヤル・サブリン、ラミリーズ、
レゾリューション、ロイヤル・オークの5隻
イギリスインド洋艦隊は旧式な戦艦5隻を除けば地方の守備艦隊に過ぎない。
アメリカの太平洋艦隊と大西洋艦隊を潰した強大な日本海軍にはとても戦える戦力ではない。
日本海軍も派遣したのは鹵獲したアメリカ戦艦4隻を中心とした鹵獲部隊と2個船団護衛部隊に過ぎない。




