幻想ミッドウェー戦記 胎動編 その3
レイーネ女王は現ミュール王国の女王リューネの娘であり、5つ子の1人だ。ミュールの王族は多産なのか双子や三つ子が一番多い、5つ子は珍しい。
幻想ミッドウェー戦記 胎動編 その3
動く歩道に乗ってウーノ少佐と2名の看護師に引率され10分ほど進んでいくと大きな部屋が見えてきた。
通路も巨大だが奥の部屋を含めて、陸軍の最新鋭の98ミリ砲を持つ3式駆逐戦車が通り抜け出来そうな大きさである。
山口多聞少将も大きさにあきれながら、ウーノ少佐の後を進んで奥の部屋に入っていく。ウーノ少佐が部屋へ入ると礼をして、更に進んでいく。
山口らも一旦礼をすると居城兵達が歓迎の為か空砲で迎え、その後ろに控える軍楽隊が高らかにオソラク国家であろうか?演奏を始めた。
歓迎されている!?
ウーノ少佐が答礼の敬礼をしながら進んでいき、山口らも敬礼を返しながら後に続いていく。
軍楽隊が途切れると、更に両側には右に軍服を着た武官が並び、左には制服を着た文官が並ぶ。
山口らが敬礼すると両側の文武官が起立して、一斉に返礼の敬礼を翳し、再び着席した。山口らもかなり大そうな歓迎に度肝を抜かれつつ、進んでいく。
文武官の列が途切れると両側には親衛隊のような武装した兵士たちが起立して両名を迎える。同様に敬礼しながら進んでいく。彼らもきっちり答礼していた。
其の奥には美しい女性が静かに座しており、両側に2名の人物を従えていた。
二人を見たことがある、あれは三国志の絵の中の人物にそっくりである、劉備を支えた臥龍諸葛亮と鳳雛龐統に、山口は戦慄した地球における過去の英雄がいる!
ウーノ少佐が左手を後ろに右腕を胸の前に置き頭を下げ、跪く。両名らもそれに倣った。
女王のような美しい女性が、面を上げよと!美しい声が室内に流れる。
よくぞ参った、両名を歓迎する!私は銀河を統べるミュール王国の女王の一人レオーネじゃ、以後よろしく頼むぞ!
左に立つ背の高い細身の右手に白羽扇を持つ男が口を開いた。
山口少将は私の正体を見抜かれているようだ!そう私は転生した超越者の一人である諸葛亮孔明じゃ!
同じく背の低い少し太めの男も名乗った、私も超越者の龐統士元じゃ!よろしくの!
加来艦長も度肝を抜かれ!ポカンとしている。無理もない事だろう。
更に孔明が続ける、これで対面の儀は終了した!女王陛下は退室される!
女王が文武官と親衛隊と共に退出し、両名は跪いたままそれを見送る。
其れが終わるとウーノ少佐に案内され、隣室に移動した。
ここは女王の私室らしい、中央に女王が座り、両側に座る臥龍・鳳雛の2英雄と談笑していた。
ウーノ少佐らが入室すると、孔明が手招きし、女王の前に来ると地面から2つ椅子が出て来る。
二人が孔明に勧められ着席する。ウーノ少佐はその背後に看護師たちは離れた所に居る召使の列に加わる。
早速孔明が切り出す!イキナリでびっくりしたであろう!女王陛下は驚かすことも趣味の一つだ!
これ!孔明!我は両名ならば親しみやすいと思って両側に控えてもらったのだ。
我が国の厳めしい大将軍や宰相が並んでも、両名が委縮するだけじゃろう!?
その通り流石はレオーネ女王陛下じゃ、龐統が合図値を打ち、3名が爆笑する。
さて、是より両名には戦場に向かってもらうことになる。両名とも覚悟はよいか?再びアメリカとの天王山とも言うべくミッドウェー海戦が行われる!
ただ、両名も経緯がわからず、女王に詳しい状況を尋ねた。
そうであった!龐統よ、説明せよ!
はは!龐統から驚くべき内容が説明された!
三国志で有名な諸葛亮と鳳士元は知っている方も多いだろう。レイーネ女王は両名が尊敬出来て信頼する人物を選んだようだ。
これからもチョクチョク出て来る彼ら7軍師は幻想シリーズのメッセンジヤーでもある。




