幻想ミッドウェー戦記 第2章 ハワイ攻略編ーその5
いよいよ敵部隊撃滅の為、第3攻略・護衛部隊と第1艦隊、第1機動部隊が行動を開始した。
既に敵の退路は断ってある、基地航空隊も万全の準備で待ち構えていた。
幻想ミッドウェー戦記 第2章 ハワイ攻略編ーその5
敵の航空戦力は空母3隻で約300機軽空母4隻で160機護衛空母8隻で240機総計700機だが練度は低い。
又護衛空母にはF4F戦闘機が30機積まれていた。船団の護衛に護衛空母が4隻いるので、120機を除外すると対応できる航空戦力は580機となる。
この時期にはまだF6Fは出てこない、本格的に量産が開始されるのはほぼ1年後だ。
船団は護衛隊と後方500カイリとの距離にあるのでほぼ戦場には関与できない。船団の護衛空母が搭載しているF4Fは航続力がほぼ1200キロしかないのだ。
ただ空母部隊が危機に陥った時は航続力を無視して空母隊の救援に駆け付けるかもしれないが、レベルの低い航空隊が長距離を進んで来ても大半が脱落するだろう。
ハワイの西方には攻略部隊の航空戦力もある。こちらは新兵が多いので今回は攻略部隊に出てもらい、敵の機動部隊をまず潰す。
日本の横須賀の海軍本部にいる山口中将は短波通信で適宜に命令を各部隊に送っていた。戦場を見ていれば敵の動きは一目瞭然である。
日本軍の命令は10分前後で中継器を通じて全部隊に個別に届く。
各参謀とも意見を交えて最終的に古賀長官の同意を得て作戦を実行していく。
第3攻略部隊には新鋭の高雀級軽空母4隻計272機と海燕級護衛空母4隻計240機計512機がある。
第3護衛部隊には高島級護衛空母4隻計208機と大島級護衛空母4隻144機があり計352機がある。
両部隊を合わせると合計864機でほぼ敵軍より300機近く多い。
高雀級軽空母は68機搭載 艦戦32機 艦爆16機 艦攻16機 艦偵4機
海燕級護衛空母は60機搭載 艦戦40機 艦爆16機 艦偵4機
高島級護衛空母改造後は最大52機搭載 艦戦32機 艦爆16機 艦偵4機
大島級護衛空母改造後は最大36機搭載 艦戦32機 艦偵4機
第3攻略・護衛部隊は命令を受けハワイ東方にある敵機動部隊を攻撃する為東進を開始する。
高雀級軽空母(龍驤改級軽空母)
14000トン 30ノット 航続力7000カイリ 68機搭載 長10センチ連装高角砲8基 40ミリ聖級4連装機銃12基 3式水中翼4基
龍上級の強化バージョンで小型ながら70機近くを搭載できる軽空母でビザンチン帝国海軍が近年12隻近く購入し、日本海軍の支援で空母部隊の強化を図っている。
旧日本海軍が攻撃に重点を置いた航空母艦への作戦機の配置状況を見ていると制空権という言葉が抜けている。
いくら優秀な攻撃機や爆撃機が揃っていても敵の空母に近付くまでに撃墜されれば貴重なパイロットを失う事にもなる。当時の幹部がどこまで制空権という言葉を理解していたか?はなはだ疑問に思う。
別に攻撃できなくとも戦闘機を多数配備し、受けに回って相手の攻撃をしのぎ切ってから、攻撃しても遅くはないのだ。
この世界ではあくまで制空権の確保を優先し、無駄な攻撃は行わせない。又攻撃を行う時も戦闘機の充分な護衛を配置した。




