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神様のおねがい  作者: もやしいため
第六章:魔石収集
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新たなる集団

バジリスク対策講座はともかくとして探索は実に快適に進んだ。

周りに何も居なくなってしまったのだ。

理熾の拙い索敵に引っ掛からないのは分かるが、フィリカでも見つけられない。

となるとますますこの辺が『空白地帯化』した可能性が高くなってくる。

リザードが食い尽くしたのか、それともリザードを恐れて移動したのかは不明だが、魔物が全く居ない。

このように空白になると次に何が現れるかが分からない。

まさに外来種による自然環境変化の危機なのだ。

フィリカや理熾には全く関係が無いが。


「フィリカさん。

 これまずくない?」

「確かにな…流石に何も居なさ過ぎる。

 斥候職連れてくれば良かったな…」


「上から探す?

 足場作るけど」

「遠視系のスキルか武技・魔法を持っているか?」


「あぁ…無いなら意味ないのか…」

「リオ君弓兵扱いなのに持ってないのはまずくないか?

 というか弓兵って言ってる癖して普通に接近戦するからな…」


「そんなのも居るよ!

 ここにも居るしきっとどっかには!」

「リオ君みたいなのがぽこぽこ居てたまるか。

 まぁ、仕方ないから本気で索敵をしよう」


「え、今まで本気じゃなかったの…?」

「そりゃそうだろう。

 私は精霊術師だぞ?

 精霊魔法を使わなかったら全て本気じゃない」


とよく分からない理屈を突き付けられた。

確かに精霊魔法を使っていないところを見ると普通のスキルっぽいのだが…。


 アレ、フィリカさんのスキル欄にそんなのあったかな?

 確か精霊魔法と鍛冶系スキルしか無かったような…。

 って、そうか隠蔽か…。

 ぁー…何で気付かなかったんだろ。

 確かあの時『何処まで見えてるか分からない』とか言ってたよね。

 うっわぁ…ヒントあったのに全然気付かなかったよ! 


と理熾は一人頭を抱えていた。

あの時はフィリカを鍛冶師としてしか見ていなかったから、抜けていた。

何より鍛冶師として生活していたのだから、鍛冶師のスキルは見せる。

その他は隠していたのだろう。

討伐者であるという要素を踏まえれば実力を秘匿するのは当然だ。

というより下手をすると鍛冶師のスキルにも制限掛けていたかも知れない。

Lvとか、種類とか。

細工等の細かい作業が出来るのは分かったがまさか糸から作るとは思っていなかったのだし。


 となるとフィリカさんのステータスってホント謎だ…。

 「精霊魔法持ってるから」って思ってたけど多分それだけじゃ収まらないんだろうなぁ。


と改めて規格外振りを再確認する。

多分そんな話をすれば「年の功だよ」とか言いそうだ。

長く生きているからと言って凄いと決まっている訳では無いはずなのだが。


「我が声を聞け。

 百の目を持ち、百の足にて、百里を駆けん。

 一陣の風にて問いに答えよ」


そうして発動する《探査魔法》。

目を瞑ったフィリカを中心に風が舞う。

探査の風が波紋のように伝播していく。


「見つけた…。

 ここから約20km先に、リザードが2体。

 既に巣作りを済ませて卵もあるな」


とすぐにフィリカが呟く。

20kmもの先までの探査を15秒ほどで終えてしまうのは破格過ぎないだろうか。

こんなことが出来るなら斥候など必要ないし、何より最初から使ってくれればよかったのだが。


「にしても…なんだ、あの集団は…様子見か?」


と怪訝そうに続ける。

先程の汚れ集団のことを指しているらしい。

近くに陣取っているのだろうか。


「とりあえずリザードのところへ行こう。

 それにしてもフィリカさん。

 そんな方法があるなら最初から使ってくれれば良かったのに」

「そうは言ってもこの《探査魔法》はコストが高い。

 全く予想が立たない時か、逆に索敵範囲を削るために使うものだ。

 それにこの魔法を使うと相手にも分かる(・・・・・・・)んだ。

 まぁ、これだけ離れてれば別に問題ないだろうけどな」


理熾の戦闘が見たくて放置していた訳ではないらしい。

本当にそうなのかどうかも分からないが。

とにかく先を急ぐ。

移動されてしまえば意味がないし、時間を掛ければ掛けるほど敵が強くなる。


「それよりも、先程のやつらが気になる。

 監視しているような位置に居るんだが…。

 そもそもアレだけ汚れていたのだから、臭いでリザードに気付かれそうなものだが…?」


フィリカの言葉に疑問が混じる。

だが探査魔法は一瞬だけで効果を終える。

現状は気付かれていないだけで、これからは分からない。

それに彼らも少なくともこの場に魔法士が居ることには気付いてしまった。

撤退か交戦かはともかく、今後動き方が変わるだろう。


「…もしかして単純に臭わない?」


ふと理熾がそんな思い付きを口にする。

臭いに気付かないのではなく、臭わないから気付かない。

となると意味が全く変わってきてしまう。


「なるほど…?

 それを前提にするとやつらは『汚れた』のではなく『汚した』のか」

「かなぁ?

 汚れるのは簡単だしね」


「確かに汚れすぎていたことを思えば一案だ。

 となると目的は一つ…偽装しかない。

 だがこんな僻地に偽装してリザードの監視…?

 訳が分からんな…」

「うーん…。

 まんまリザード捕まえに来たとか?」


と分かりもしない内容で議論していく。

理熾は思い付きを挙げていく。

対するフィリカは可能性を否定していく。


「だったら捕獲依頼出せばそれで済む」

「ですよね。

 というか偽装してるとすれば単純に悪いことじゃ?」


「かもしれんが…。

 監視する事の意味が分からん」

「だったら目的が『監視』なんじゃないの?」


「監視が…?

 それも変だな。

 リザードが発見されたのはつい最近。

 このタイミングでここに居るというだけでおかしいはずなんだがな」

「んー?

 とりあえずまとめると。

 1:最速だと思われる僕達と同じタイミングでいる

 2:盗賊っぽいのは偽装っぽい

 3:意味分かんないけどリザード監視中?

 4:魔法士(フィリカさん)がばれてる


 ってとこかな?

 そもそも勝利条件とか全く分かんないけど。

 というか勝つ必要とかあるのかな?」


と列挙する。

結局意味が分からなかった。

何にしても情報不足なので棚上げである。

今回の目的はリザードの討伐なので、変な集団はおまけである。


目的地近くになり、フィリカがあることに気付く。


「おかしい。

 人数が増えている」


「もしや一番可能性の低かったブッキングか?」と二人が一瞬緊張するも、とにかくどうなっているのか分からない。

隠密を使いつつすぐに見渡せる場所に位置取る。

200m先と遠めではあるが、これ以上近付くと見付かる可能性がある。

岩場から少し顔を出して見物である。


するとエリル、ルルガを始めとして騎士団の面子と思われる者達が居た。

昨日の時点で遠征に出発していたと聞いていたので、この場に居てもおかしくはない。

しかしこの場に居る理由が分からない。

そして汚れ集団は見当たらない。

人数が増えていたのではなく、集団が入れ替わっていただけらしい。


騎士団にも何かしら理由がありそうだが、あの場に出て行くべきか迷う。

既にイレギュラーである汚れ集団を見かけているのだ。

更にイレギュラーを足しても良いことは無さそうなのだが…。


と理熾が考えていると視界に《!》マーク。

つまり【神託】が発生した。


 いやいや、タイミングってもんがあるでしょ…?

 最近何だか行き当たりばったりで発生してないかな…。


---+---+---+---+---+---

【神託】

偽装集団の捕縛せよ!

達成内容:真相究明


国難の時が来た

やつらを見逃すわけには行かない


アルス領主への引渡しを推奨する


報酬:妖精

---+---+---+---+---+---


開くとげんなりした。

「流石神様」という感じだった。

お読み下さりありがとうございます。

筆が進まない…。

展開は決まっているはずなのに…。

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