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神様のおねがい  作者: もやしいため
第三章:始まりの街
5/537

神様の手際

7/31訂正

理熾はふと意識を取り戻してゆっくりと瞼を開く。

眩しい光、暖かい空気、そして背中を優しく撫でる草。

身体を起こして周囲を見回すと辺りは平原だった。


どうやら理熾は低く生える草原に横になっていたようだ。

確かに街中にいきなり光に包まれて登場したら何事かと思われるからだろう。

某アニメ映画の空から女の子が落ちてくるとは訳が違うのだ。

そんなことを頭の隅っこで考えて少しだけ現実逃避し、状況を確認する。


とりあえず理熾の能力はスフィア平均の13歳以下。

その状態で見知らぬ土地に放り出されてるのが現状だ。

嘆くのも喜ぶのも後回し。

まずは自分の能力確認しなければならない。


「…てか、ステータスってどうやって開くんだろ?

 『魔法を使う』なんてしたこと無いんだけれど…?」


狙ってるなら最悪だ。

「あの神様は邪神とか悪魔の類なのか?」と改めて本気で思い始めたときに、視界の端に《!》とマークが出ている。

何だろうかと意識を向けると視界の中央に展開した。


---+---+---+---+---+---

【神託】

ステータスにて自分の能力を確認しよう!

達成内容:ステータス閲覧


開き方はステータスと意識して唱えれば閲覧できます


報酬:500カラド

---+---+---+---+---+---


「神託ってこう出るのか…。

 今回のはチュートリアル的な感じなのか?

 というか、カラドって何だろ…お金なのかな?」


疑問符ばかりが浮かぶ中、取り合えず【神託】に沿ってステータス欄を開くことにする。

まずは己を知らねば何にもならない。

弱いのは確かだが、ちゃんと弱さの確認(・・・・・)をしないことには生きることすら難しい。


 というか生まれて初めて教えてもらった魔法が能力値(ステータス)を見るだけって…。

 まぁ確かに元の世界では無かったけれどさ。

 それにこれしか出来ないってことでもないしね!


気を取り直してステータスを展開する。


---+---+---+---+---+---

名前:ミカナギ リオ

年齢:13

職業:なし

Lv :1

HP :80

MP :25

SP :10

筋力:12

敏捷:9

体力:5

知力:20

魔力:0

幸運:5


スキル

パッシブ

なし


アクティブ

なし


ユニーク

スキル取得

---+---+---+---+---+---


「おいおいまてまて。

 『剣と魔法の世界』って紹介受けたのに魔力0ってどういうことだ!」


何かもう詐欺にしか思えない状況だった。

一般的なステータスがどれくらいか分からない。

けど、同じ年で自分より低い人が居るとも思えない。


 むしろあの馬鹿神が言ってたじゃないか…貧弱だって。

 いくら影響を小さくしたいからってこれじゃホントに何にも無いじゃないか!!


あぁ…本気で生存自体が怪しくなってきたなどと思っていると『ピロン』と効果音が鳴る。


「何だろこの音?

 って、あぁ…【神託】のクリア音かな…?」


【神託】が更新され、報酬を受け取りますか《Yes/No》と質問されている。

取り合えずカラドって何なのか分からないので、放置したいのだが、チラチラと視界に入って鬱陶しい。

たとえて言うならパソコン画面で延々と《プログラムが更新されました。再起動しますか?》と表記されてるようなものだ。

一応視界の端に追いやることはできるようだが。


「取り合えず受け取るかな…それにしても見辛いな」


---+---+---+---+---+---

 告)【神託】報酬により500カラドを取得しました

---+---+---+---+---+---


ステータス欄を見ると新たにステータス欄に追記された所持金部分が500に増えている。

やっぱりお金だったらしい。


「って、まさかの無一文!

 人生ハードモードってレベルじゃないよ?!」


思わず叫んでしまった。

何が『自分は老成している』だ恥ずかしい、と自嘲する。

神様と会ってから感情をすぐに表に出してしまっている。

そんな羞恥心を余所に新たに《!》が発生した。

取り合えず報酬目的で開いてみる。


---+---+---+---+---+---

【神託】

周囲を警戒せよ!

達成内容:野うさぎの発見


平原とはいえ獣の領域

常に注意を怠らないようにしましょう


報酬:500カラド

---+---+---+---+---+---


無一文…今は500カラドを持っているとはいえ、所持金は多いに越したことは無い。

というかステータス見ただけで手に入る500カラドがそれほど高いとは思えない。


 あの馬鹿も『影響は小さく』って言ってたし!


そんなことを思いながら索敵を開始する。

といっても、そんなことした事も無い。

歩きながら目を凝らす以外方法が無い…が、平原は平和そのものだった。


本当に何もない。

クローバーみたいな草や、タンポポみたいな花、モンシロ蝶的なものが舞っている。

ステータス欄が開けなかったら絶対に知らない野原に連れてこられたと感じる光景だ。

そんな争いが一切感じ取れないような、まさに平和な状況なのだ。

そう思うと確かに野うさぎくらいならこの平和の中に居ても不思議じゃない。

何せ『野』うさぎと言うくらいなのだから。


そんな感じで野うさぎ探しつつ頭を働かせる。

取り合えず()は命の危険は無い。


 このステータスで何かに遭ったらまず殺される。

 けれど平原は見渡せるから、よほどの事が無い限りお互いに見つけられる。

 まぁ、そんな中でも野うさぎは見つけられてないんだけど。


ステータスは最早何も言うまい。

スキルに関してもユニークって所に【スキル取得】ってスキルがある。

だが理熾はこのことに大変不満を感じるのだ。


 【スキル取得】ってさ…取れて当たり前じゃないの?

 スキルが手に入らないなら『スキル欄』が必要ないんだから。

 どう考えてもここまで特典無しってのは酷くない?

 これ(・・)で世界を救う勇者的な役割演じないといけないんだけど!!


 あぁ…不幸だな。

 そりゃ不幸か…幸運5だし…。

 派遣した神様にすら見放されてるんじゃね?

 …何で送ったの!?


等と凹むだけ凹みながらも頑張って野うさぎを探す。

何故だか見つからない。

絶滅したかもしれない。

体感で2時間くらいのんびり探してたら日が暮れてきてしまった。


 あぁ、そうか…スフィアに着いたの昼以降だったんだね!

 というか平原とはいえ、野宿とかして大丈夫なのかな?

 気温的には温かいくらいだから、寝るのはともかくお腹空いてきたんだけどなぁ…。


とか思っているといきなり《!》の【神託】のランプが視界の端にいくつか灯る。

思わず「うぉ!」とビビッてしまったが、野うさぎ以外の神託があるに越したことは無い。

クリアできるかも分からないが。


取り合えずその中の一つを開いてみると…

---+---+---+---+---+---

【神託】

街の外は危険だ、今すぐ街へ!

達成内容:街中への避難


いつ魔獣に襲われるか分からない

能力が整うまで街を拠点に近くで育成だ!


報酬:SP5

---+---+---+---+---+---


「ふっざけんなぁぁぁぁぁあああ!!

 こんなとこに放り出したくせにぃぃぃ!!!」


余りの内容に理熾は叫ぶことしか出来なかった。

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