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神様のおねがい  作者: もやしいため
第十四章:集う三神
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【幕間:開拓地】財務官セルジ・クラインの場合2

三つの村で領民達に大言を吐いた翌日、虚言を真実に変えるために俺達は担当領主と話を付けに足を運んだ。

でなくては『領民を誘拐した』と言われかねないし、そうでなくとも『逃げ出した』と断罪して領民に被害が及ぶかもしれない。

大量の転居は領主にとってはまさに死活問題だからな。


「俺達の土地に転居希望者が現れたら見送ってやってくれ」


今居るのはラッフェル側の担当領主。

爵位は男爵で、担当する村の規模や公共事業の質の割に税金が少々高く感じる。

金に困っているのか、金が好きなのかは知らんがね。

詳しい状況は知らんが、どうやら代々担当する地区を削られ続けているようだ。

リオ君の配下のハッサクを使えば洗ってくれるだろうが…それは卑怯というものだろう。

そう、あの面々の性能は『卑怯』なのだよ。


「土地を開いてまだ時間も経っていないでしょう?

 いくら管理迷宮(ダンジョン)を抱えるとはいえ、それ程に魅力的な土地なのですか?」

「逆だ逆。

 交通面の整備は何とか追い付いたがそれだけだ。

 何なら見に来て貰っても構わんが、切り開くのが難しいことは貴殿も承知だろう?」


「そうでしたな。

 しかし、それでは何故このような申し出を?」

「うむ、だが何も無い状態から参加する方が、難易度が高い分利益も大きいからな」


「それは道理ですな」

「だろう?

 そんな活力のある者達を受け入れずして大きな発展は無いしな。

 ほれ、アルス立て直しの最初期もそんな者達が居たからこそ、またも五大都市を名乗れてるわけだ」


「ははぁ…なるほど、勉強になりますな」


ソファに座り、打てば響くとばかりに対面で交わされるのは上辺だけの空虚な世間話。

真偽の確認も出来ず、しかも利益どころか損害が発生するこの申し出に、すぐに頷く馬鹿が居れば早々に貴族を辞めさせるべきだろう。

男爵は当然のように断りを入れた。


「ただ領民の移動を特別制限しているわけでは有りませんが……やはり余り感心しませんね」

「収入に直結するからなぁ」


そうして俺は率直な感想を告げる。

人が減ればそれだけ収入は落ち込む。

一人二人ではそうそう変わるものではないが、わざわざ領主に直談判に訪れるくらいだ。

余程自信があるのだろうと思っているかもしれない。

実際俺には自信しか無いんだがな。


「どちらにせよどれくらい数が移るかも分からん。

 だからとりあえず一人当たり1万カラドの賠償金を支払おうと思ってな」

「一人当たり、ですか?」


目を輝かせて驚くのも仕方ない。

家族五人で5万、たった2世帯でも転居すれば10万カラドにもなる。

貴族にとって平民は守るべき弱者であり、従え搾取すべき広義の奴隷だ。

そんな平民を相手に、何処の世界にこんなに金を積む貴族が居るというのだ。

まぁ、ラボリ()は出すんだが。


「あぁ、年齢や職は関係なく全て等しく一律だ」

「何とも…」


「額によっては一括の支払いはどうしても難しくなるがね?

 臨時の出費としては随分と値は張るが…まぁ、危惧するほどでは無いと気楽に考えているさ」

「ですからわざわざこちらに連絡を入れてくださったと?」


「いかにも。

 領民は『貴族の資産』だからな。

 お互いに嫌な思いをしないために明確な基準を設けに来たのだ。

 やはり相応の金額を提示せねばならないし、ここで渋れば貴殿も良い気分はしないだろう?」

「セルジ殿にそこまで配慮していただけるとは…感謝しかありませんな」


ガーランドのクライン家は『金払いが良い』とされているのは周知の事実。

舌なめずりでもしそうな男爵の顔…金の魔力はこうしたところで如実に現れるものだ。

内心ドン引きしてるだろうに、セリナは綺麗な笑みを浮かべている。

客商売を主としていたことがこんな時に役立つとはなぁと感心を一つ入れていると、男爵は咳払いをして表情を引き締めた。

条件が破格すぎて裏を探っているかもしれんが、その喰い付き様では見つけられんさ。

それに


「ただそれだけの金を出すので、せめて誰がどれだけ来るかの資料作りを頼めるかね?」

「資料作りですか?」


と破格の交渉価格に条件を追加してやる。

後出しの追加条件は『高すぎる価格』に信用性を持たせるからな。

納得しないならもっと条件を出してやるが…


「あぁ、そう手間が掛からないとはいえ、資料作りに人を寄越さねばならないからな。

 まだ俺達もバタバタしていて受け入れ準備もままならないが、だからと移民を待たせても不安を煽る。

 手が全く足りず内情は酷いものでね。

 なのでその分を多めに支払って外部の手を借りようと思ってな。

 少々手間を掛けるが、貴殿に頼めれば俺達としても信用に足りるものを出してもらえると思っているのでね」

「承知いたしました!

 他でもないセルジ様のご要望とあらば!」


あっさり乗ってくるとは考えているのかね、こいつは。

内心で苦笑ものだが、顔には『迷惑を掛けてすまない』という表情を浮かべる。

腹芸が上手くなくては交渉など出来ぬさ。


「無理を言ってすまぬな。

 資料の形式はシュフル家に依頼してすぐに用意する。

 期間は…そうだな、1週間ほど猶予をもらえるかね?」

「はい、問題ありません!

 こちらも滞りなく業務を行えるように準備しておきます!」


キビキビとした色よい返事を貰いながら、隣に座るセリナの背を軽く叩いて立たせ、男爵の屋敷を後にする。

男爵自ら玄関先まで送り届けるという歓待ぶりに少々の不安を感じる。

まぁ、家丸ごと全部馬鹿なわけはあるまいよ。


貴族の移動は基本的に馬車だ。

クライン家の刻印が施された、特別製の馬車の御者台には護衛のレモンが座る。

中には外側の馬車よりも遥かに希少な<空間使い(ディメンショナー)>のスミレが待ち受けていた。

実はこれから同じ交渉をもう1度行う。

やれやれ、担当領主がそれぞれ違うとなると面倒だな。


「それにしてもあの男爵は先見の明がない」


馬車に乗り込んで気が抜けたのか、思わず俺は呟いた。

御者台に座るレモンに「出してくれる?」と窓越しに声を掛けていたセリナにも聞こえていたらしい。

身体の向きを戻すなり、俺の言葉に困ったような表情で答えた。


「お爺様の話しぶりではあの答えも仕方ありませんよ」

「そうかね?

 儲け話の裏には厄介事が付きものだ。

 即決した決断力は褒められるが…それも時と場合によるだろう」


「『村を丸ごと買い取る気で居る』なんて誰が読めますか」


交渉の場ではあえて空気になっていたセリナは頬を膨らますように「常識はずれです」と付け加えた。

はは、孫の苦言とは可愛いものだ。


今回話をしたのは領民だが、孫の言う通り俺は最初から村ごと買い取る気だ。

対象となる領主さえ黙らせれば労働力がそっくりそのまま手に入る。

そのためにラッフェルにも足を運ばなければならなかったが、別にラッフェル領主にまで挨拶する必要は無い。

逆にそこまでしてしまうとギルの立場が無いから、しれっと対象の男爵と話をつけたのがつい今しがた。

まぁ、こうやって大貴族は足元を削られていくことになるのだがね。


さて、俺達の画策したことはそう難しい話ではない。

たとえばの話だ。

100人規模の村人の内、半分の50人の領民を買い取ったとしよう。

するとどうなるか。

ただそれだけの事でその村での生活は相当不便になるだろう。


いや、いっそのこと少数でも別に構わない。

大工や鍛冶、雑貨屋、食事処など、どれか一つでも『業種』を丸ごと引き抜ければ激変なんてものでは済まない。

今は何も無くて不便なラボリだが、その位置付けを逆転させるために領民を技術ごと買う(・・・・・・)のだ。


そうして少しでも不便さを感じれば未来の明るいラボリに集う。

少なくとも一部でラボリに依存する生活が幕を開ける。

一番恐れるべき『関わらない』という選択肢を、どうにかして無くせば人も金も動くのだ。


それと俺が後付で提示した資料作りは、名前、年齢、職業、収入に加え、親族・家族構成、犯罪歴、性格などなど。

アルスが30年掛けて磨き上げた資料形式だ。

一人当たりたった1万の値札で、俺達が受け入れの際に右往左往して行わなければならない最初の仕事の大半が省略出来る。

人を雇い入れるより遥かに安く、しかも外注したことで、何か不備があれば責任を問える立場にもなるから非常に便利だ。

はてさて、俺達が提示する形式を見て、あの男爵がどんな反応を示すか実に楽しみだ。


そうして男爵がそんな面倒な作業が終え、転居の人数を纏めた頃には既に手遅れ。

申し出た者の言葉を翻すには俺達を敵に回す覚悟がいる。

それに既に成立した契約だから反故にすることも難しい。

(ルール)を敷く側の者が『約束も守れない馬鹿』のレッテルが貼られるしな。


挙句、諦めてしまえば後追いで来る者達も現れるだろう。

後から来ても優遇は『それなり』にするつもりだから、転居は後を絶たないはずだ。


「読めなくとも上限くらいは付けられる。

 いっそのこと『何人を超えれば村ごと買ってくれ』と言うべきだったな」

「また無茶な話ですね…。

 それでは最初から手放す気ではないですか?」


「爵位も金で売り買いされることがあるからな。

 まぁ、どちらにせよそんな馬鹿にはガーランドの貴族は務まらんから気にする必要は無いさ」


転居が続けば村を運営する者が足りず、そう遠くない未来に機能が死んで廃村だ。

これを土地ごと買うとなれば難易度も金額も跳ね上がるが、領民が引き上げた後の空っぽの土地なら安く買える。

まぁ、買うかどうかはその時次第だが…領民一人の単価がいくら高かろうと、個人情報に土地まで付いていると思えば随分と安い分割払いだろう?


ちなみにかの男爵は領地を治めている以上、その後もラッフェル領への納税が発生する。

先見性があるなら空っぽになる前に何かしら対策するだろうが…今のところ可哀想にな、といった感想しか出ない。

貴族の中に馬鹿はいらんのだよ。


「次は騎士爵か。

 金で解決すれば良いんだが…堅物そうだなぁ」

「お爺様、褒めてるのか貶してるのかどっちかにして下さい。

 聞いてる方はどう答えれば良いか非常に迷うのですよ?」


「すまんな癖で」

「まったくもう…あ、待たせてごめんねスミレ。

 次はアルス側にあるラビ騎士爵の屋敷でお願いね」

「はい、既にハッサクさんが馬車と血魔石(ブラッディコア)を手配済みです。

 屋敷の近くに止めていますので、先程と同じように門で馬車内、そこからはハッサクさんが御者役で屋敷に案内します」


男爵の屋敷を出た馬車は適当な道路脇で止まり、スミレが車内で静かに《転移門》を開いた。

相変わらず馬鹿げた性能だ…馬車で三日近くも掛かる行程をたったの数秒だからな。

その分休憩も取れないが、今回は急ぎの案件だ。

四の五の言っている場合ではない。

気付かれる前に全て終えねばならないからな。


「では行くかセリナ」

「はい、お爺様」


こうして俺達はこの日、二度目の人身売買に挑む。

この表現は悪徳業者のような響きだな、と思いながら。



さて、急な話だが、それぞれの領地が敷く(ルール)は、大枠で決められている国法、領法、そして細かな地法となる。

国法はガーランドという国全体に影響がある、王族が課すもの。

領法は五大都市の領主が課す、その領地全域に影響を与えるもの。

地法は以上二つの法では対応しきれない『直轄の領地』に課す細かいものとなる。

ギルで言えば、王族が定める国法を守り、アルス領を領法、五大都市アルスを地法で統治するのが仕事だ。


つまりラボリは『ラボリの法』を作ることが出来ると同時に、作らねばならない。

そんな折、先日交渉した騎士爵のリンクス・ラビをラボリの警備担当に引き入れた。


「いやはや…領民の売買を断ったつもりが、私ごと買われてしまうとは」

「買うなど人聞きの悪い。

 俺は正当な報酬と交渉をリンクスに持ちかけただけであろう?」


「確かに。

 ですが、統治すべき民が居なくなれば役も解任でしょうに…。

 失職させる気かと話を持ちかけられた時は耳を疑いましたよ?」

「はは、それで良い。

 だからこそ俺は貴君を陣営に取り込んだのだからな」


「それは…褒められていると思ってよろしいので?」


少し考えた後の言葉は何とも選んだものだ。

俺は「当然だ」と断言しながら続ける。


「俺が欲しいものには『価値』が無ければならない(・・・・・・・・)

 これは金の力を知る俺が、俺に課す信条で制限だ。

 俺は欲しいものには金に糸目をつけない性質だが、価値を認めねばたとえタダでも貰ってなどやらん」


俺の言に苦笑いを浮かべるセリナの執務室で、茶を酌み交わすリンクスも微妙な表情をしていた。

そう、こいつはラッフェルの馬鹿男爵とは違い、領民の取引に応じなかった堅物だ。

領民の転居は規定路線なので、仕方が無いと諦めるより『適任者』だと引き入れに方向転換。

断られた時点でこっち側に来てもらわねば敵となってしまうからな。


そうして手に入れた戦力は、非常に小さいものだが十分だ。

ラザフォードが管理する迷宮(ダンジョン)のあるこのラボリは、魔物の発生が異常に少ない。

つまり主に領民の蛮行に注意を向ければ良いだけだからだ。

以前セリナに提示した『問題解決者』の部分をリンクスには担当してもらう予定だ。

まぁ、ラボリに人が居ない今なら茶をすすりながら談笑する時間も取れるわけだが。


「さて、担当領主二名への根回しは終えた。

 一人の未来を潰してしまった形になるが…早まっただけなので気にする必要は無い。

 もう一人の賢明な領主は今俺達の前に座っているがね。

 ま、あの馬鹿男爵から『貴下に加えて欲しい』と打診があれば、爵位を取り上げてリンクスの下に付けることになるだろうが」

「え゛、男爵をですか?」


「違うぞ、その場合は『元』だ。

 先見性の無い者に上に立たれては困るし、リンクスも人が欲しくなるだろう?

 騎士爵なら事務方が少ないだろうから、ヤツを取り入れれば俺達の負担も減るからな」

「あぁぁぁ…他領の上役を部下に持つとか…」


「だから違うと言うのに」


俺は笑いながらリンクスを宥める。

既に前回の交渉で明暗が分かれたのだ。

今更リンクスを顎で使う立場にしてもらえると思っているなら貴下にすら加えんしな。

というよりラッフェルの伯爵に泣き付くか?

まぁ、その時は多少面倒になるが結果はそう変わるものでは無いか。


「ともかく、三つに分かれていた領民を引き取るのだ。

 それぞれの生活にほぼ変わりは無くとも、やはり『一致』するものではない」

「つまりその誤差を一致させるようなルール作りをしろ、というのが最初のご命令でしょうか?」


「その通りだが『命令』ではない。

 命令は孫のセリナが下すべきで、俺の言葉はただの『助言』だ。

 そこを履き違えると指示系統に混乱を生じさせるから、リンクスは特に気を付けるように」

「失礼しました!」


「そう畏まらなくていい。

 俺はもう現役を退いた隠居の身で、セリナに仕えるリンクスの同僚だ。

 金を握っている以上、ある程度強権も使えるが……使うような場面ならいっそ対立してくれるとありがたい」

「セルジ様とですか…?」


おいおい、これからはラボリを取仕切る重役の一人にリンクスの名前も上がるんだぞ。

そんな弱気でどうするのだ…などと『クライン家』が言えば威圧的過ぎるか。

何とも難儀な家になったものだな。


「その通り。

 喧嘩を売って回れというのではなく、意見の違いが…『違う価値観』こそ必要だ。 

 『想定していなかった』のは単なる落ち度だからな。

 ゼロにすることは不可能だが少なくする努力は必須で、どのような結果に対しても『理由の説明』が出来なければならない」

「お爺様の言葉は理想的過ぎますね。

 リンクスも単に肩肘張らずに私達に意見して欲しいだけですよ」

「勿体無いお言葉です」


おぉぅ…せっかくセリナが噛み砕いたのに…硬いとは思っていたがこりゃだめだな。

思わずセリナと二人で苦笑する。


「ともかく話を戻そう。

 ルールとは、為政者が敷き、領民を従わせる指針だ。

 全員を納得させる必要は無いし、大衆に迎合する必要もまた無い。

 しかし不満が大きければ領民は土地を離れてしまう。

 そのバランス感覚の必要な仕事をセリナとリンクスが共同で行うんだ」

「お爺様は手伝ってくれないのですか?」


セリナの零した言葉にリンクスが必死に頷いているのは、セリナの代官能力を信用出来ないのではなく自分に自信が無いからか?

だとしてもおかしなものだ。

「俺の孫とも思えん言葉だなぁ」と苦笑いを浮かべながら続ける。


「俺の仕事は『適切な金の出し入れ』だ。

 政策に関わって口を挟むのは採算が合わない場合や意味が分からん時だ。

 代官と警備責任者が揃っていて、財務官の俺にお伺いを立てるのはおかしいだろう?」

「経験の無い私達だけでは…」

「力及ばず、ということもありますし…」


「未経験? 力及ばず?

 そんなことは当然だ。

 最初から先人より上手く仕事をされては俺達の立場が無いだろう?

 せっかく引継ぎが無いまっさらな土地…逆に言えば『何を言っても通る』のが今だ。

 次に同じようなことが回ってくる保証も無いってのに、こんな絶好の機会に好き勝手しないでいつするつもりだ?」


問いかける俺に驚く二人。

我が領主のリオ君は、ラボリを『セリナに一任』している。

だからこそ俺はここに居るし、リンクスや領民も引き入れた。

そこに掛かる費用は、セリナが任命した財務官の俺が責任を持って手配する。

この土地は確かにリオ君のものではあるが、俺の孫が好き勝手にするための遊び場なんだよ。

お前達がもっと肩の力を抜いてくれんと困るじゃないか。


「お膳立てのほとんどは済んでいる。

 放っておいても後一ヶ月も経たない間に200~300人規模の集落に拡大するこの土地の未来は明るいぞ?」


身の引き締まる言葉を添えてやる。

それだけの数の人の未来を背負わねばならないからな。

ラボリへ来て最初の1日で状況を把握、2日目には方針を固めてセリナと共に村で演説。

後に引けなくなった3日目には対象領主の二人の説得。

身支度を済ませてリンクスがラボリに訪れた今日が丁度一週間。

残り三週間足らずでこの土地は周囲の小村を併呑して大規模な村へと姿を変える。


はてさて、転居は声を掛けた土地だけで済むかね?

俺はほくそ笑みながら、発破をかけられた二人の新人を眺める。

大抵の尻拭いはしてやるから好きにすれば良い…とは考えているが、そんな優しい言葉は掛けてやらんがね?

お読みくださりありがとうございます。


書いていて楽しいセルジ無双第二弾。

いえ、セリナも必死についていっていますよ?

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