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神様のおねがい  作者: もやしいため
第三章:始まりの街
31/537

職業と業と

今回はクラスチェンジのメリット・デメリットの考察を行います。

基本的にクラスチェンジすれば今まで以上に有利になります。

とはいえ、そこには落とし穴も当然あります…その辺はご覧ください。

脳内に武神と空間使い(ディメンショナー)を並べる。

どちらともを意識して魔法円の中心に触れる。

触れた瞬間にキラリと光り、その光りが爆発した。


「な?!」


何が起こったか理熾には分からないが、センガは驚いている。

光りの爆発は爆風や衝撃波を伴ったりはしなかった。

単に部屋が明かりで満たされただけだようだ。

すぐに光りは収束し、理熾だけが倒れていた。


「リオさん、大丈夫ですか!?」


センガが理熾に駆け寄る。

クラス決めでこんな事態はありえない。

クラス特性を魂へ書き込む際に淡く光って…それで終わりである。

それ以上でもそれ以下でもない。

何ら面白味も無く、単なる作業としてだけ通過する工程のはずなのに。


しかしこの儀式は魂へ直接影響を及ぼすので、かなり危険なのだ。

だからこそ、ギルドではこの儀式の安全性への配慮は勿論、効率化等の改良を行っている。

よって儀式の際のイレギュラーは人為的にしか起きないと言われるほどに信用性が高いのだ。

それが何故か起きてしまった。

当然人為的である可能性が高いので、担当官のセンガは気が気ではない。


「ん…?

 あぁ、おはようございます」


寝惚けた感じで理熾が答える。

少なくとも心が壊れた訳では無かったようで、センガはホッとする。


「大丈夫ですか?

 何か体調とか気分に不調はありませんか?

 それと、一度ステータスを見てみてください。

 クラスがきちんと選択したものを取得しているか確認をお願いします」


ホッとしたセンガではあるが、それでも不安は拭えない。

矢継ぎ早に指示と確認を行う。


「んー体調はちょっと眠たいくらいですかね。

 ステータスは…おぉ、思った通りのクラスが手に入っています!」


感動である。

分の悪い賭けだと思っていたが、まさかの結果だ。


---+---+---+---+---+---+---+---+---

名前:ミカナギ リオ

年齢:13

職業:武神・空間使い(ディメンショナー)

称号:両立者(ダブルスタンダード)/開拓者(エクスプローラ)

Lv :2

HP :408 (+303)

MP :510 (+469)

SP :75 (+75)

筋力:136 (+113)

敏捷:126 (+105)

体力:138 (+112)

知力:246 (+205)

魔力:60 (+53)

幸運:10 (+3)

所持金:26500カラド (+25900)


武器:手ごろなナイフ

身体:布の服

足 :運動靴


スキル

パッシブ

言語知識

武術指南

魔力感知Lv3 New

魔力操作Lv5 New

体術Lv8 (+6)

成長力強化

身体能力強化Lv3 (+2)


アクティブ

空間魔法 New


ユニーク

武神 New

 ・武器の心得(マスターウェポン)(全武器装備開放:パッシブ) New

 ・戦技の極意(バトルマニア)(全武器技能使用開放:アクティブ) New


スキル取得Lv2

 ・SPを消費してスキルを取得できる

  消費SPが20以下のものから選択出来る

  ※ユニークスキルを除く


(カルマ) New

虚弱化(アビリティロスト) New


備考

 討伐ランクG


---+---+---+---+---+---+---+---+---


 すっげぇぇぇ!


まさに驚愕のみ、である。

ステータスを見てみるとえらいことになっていた。

物理最上位、魔法上位のクラス補正がそれぞれついた現在。

比較対象が居ないのでどれだけ強いかは分からないが、最早レベル2の能力値ではないだろう。

ステータスを上から順に確認していく。


 物理スキルが軒並み上がってる!

 それに魔法関連でも2つも増えてる!

 って、これもしかしてクラスの前提条件を無理矢理付与したとかじゃないよね?


戦々恐々とする。

クラス開放の条件として必要なスキルが追加されているとすればお得すぎる。

何もしていないのに、『クラスとして持っていて当たり前のスキル』が手に入るのだから。

まさしく強さに対してショートカットを決めた瞬間だ。


 あぁぁぁ!

 空間魔法が増えてる!

 これでついに僕も魔法使いッ!!

 育ててやるよぉぉぉ!!


 それにしても武神が鬼だな!?

 何これ、いくら最上位クラスでも限度があるでしょ!


テンション上げ上げである。

異世界の冷たい歓迎を受け、数日とはいえ能力面では不遇に染まっていた理熾には耐えられないほど嬉しい。

かろうじて叫んではいないが、表情は抑えることが出来ない様子で、物凄く良い笑顔だ。


そんな事を思ってステータスを見ていく。

ユニークよりも下に(カルマ)という新たな欄が発生している。


「あ、うん?

 何だろうこれ…カルマ?」

「なっ!?」


「え?」


センガの顔色が変わる。

どちらかと言えば悪い方向に。


 何だかまずいものらしい?

 いや、でもさっきも同じような感じだったしそうでもないのかな?


選択クラスが多すぎてこういう風な反応をされたことを思い出す。

とはいえ気になることはには違いないのですぐさま質問する。


「どうしました?」

「…極稀に、生まれた時から、もしくはクラス選択時に(カルマ)が刻まれます。

 所持するカルマは人によって変わりますが、それらは総じて所有者に不利益をもたらします。

 呪いに近いものですが、呪いとは違い殆どの場合自然消滅以外の方法では解決出来ません」


センガが苦い顔で告げてくる。

思ってたよりかなりまずい状況に陥っているようだった。

理熾にとって能力値とは、他者を圧倒する方が良いに決まっている。

その為にリスクを取ったのに、これでは本末転倒だ。


「それはまたハンデを背負った感じですね…」

「私がついていながら申し訳ありません」


「いえいえ~。

 多分自分の適正とかのせいなので気にしないで下さい」


と適当に流しておく。

カルマの発動条件や、内容は人それぞれで統一されていないらしい。

けれど理熾には思い当たった。


 多分2つのクラスが魂の容量を超えたんだろうね。

 足りない容量分を『カルマ』で補完したんじゃないかな。

 そもそも可能性というところだけで選択肢が広かった訳だし、当然と言えば当然かな。


自業自得という言葉通りだろう。

魂の容量を超えるクラスは刻めない…これは絶対のルールである。


例えるなら魂の容量は1枚の紙で、クラスは説明文。

クラス選択時に文字数よりも大きい紙であれば問題なくクラスを書き込める。

しかし逆の場合は、足りない紙の広さを何かで補充しなければならない。

その何か、が恐らく『カルマ』に当る、と理熾は推測する。


恐らく刻む側の魂を削って容量を一時的に増やしているのだろう。

例えるなら紙の厚みを薄くして、その分面積を広げるという感じだろうか。

けれど規定の厚みが無い紙では文字が透ける、滲むなどの不具合が生じる。

この不具合がカルマなのだろう…だから、時間経過でしか回復しない。

魂の容量を上げることでしか、このカルマ(削られた魂)を回収できないのだ。


 つまり、カルマを持ってる間は最低でもクラス選択が出来ないってことだろうね。

 ぁー魂の容量の上げ方ってレベルとかなのかなぁ…詳細知りたいなぁ。

 って、ん…?

 そういえばセンガさんがさっき、『不利益をもたらす』って言ってたよね…?

 内容聞いておいたほうが良いかな。


と適当に頭の中で結論を出しておいて、質問に切り替える。

ようやく手に入れた強みを喜ぶ今の理熾の思考能力は半端ではない。


「センガさん、僕のカルマって虚弱化(アビリティロスト)らしいんだけれど、読んで字の如くかな?」

「そうですね、程度に因りますが大体1割程度の能力ダウンになるかと思います。

 本人だけしかその差というのは分かりませんが…回復した人が言うにはそのくらいだそうです」


「おぉ…結構厳しい…」


能力値が欲しい理熾にはやはり厳しい。

けれどついてしまったものは仕方がない。

プラスであろうとマイナスであろうと、全てを利用するしかないのだから。


「センガさん、これって『状態異常』ですよね?」

「? えぇ、虚弱化に関してはそうですね。

 ですが残念ながらカルマは自然治癒でしか回復できません。

 他にも状態異常とは別に呪いに近い不運体質(ハードラック)がありますが、それであれば能力値が下がることも無かったのですが…」


「んーよし、よし。

 発想の転換ってすばらしいね!

 不幸中の幸いだった!

 僕のカルマがこれでよかった!」


センガは首を傾げるしかない。

第三者から見れば不幸中の不幸だろう。

せっかくクラス選択で能力値を上げたというのに、ダウン補正を受けてしまうのだから。

武神などの高位クラスだから、それほど気にならないのかもしれないが、1割というのはかなり重くのしかかる。


「ま、まぁ…お気に召したのでしたら構いません。

 かなり時間を使ってしまいましたが、当初の予定通りクラスに適正のあるスキルを調べましょう」


カルマの原因はセンガには全く分からないが、処分は否めないだろう。

いくら理熾が「自分のせいだ」と主張したところで、監督官はセンガなのだから。

それなのにカルマを受けて喜んでいる理熾を見ると何とも言えないセンガだった。

お読み下さりありがとうございます。

ようやく理熾もスタートラインに立てた感じです。

1ヶ月ほど続いてますがまだスタートラインなんですけどね…遅くて申し訳ない(。。;

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― 新着の感想 ―
[気になる点] レベル30までに1職業でそこからレベルが30上がるごとに1職業ずつ増やしていけるって設定でしたよね? 何故リオはレベル2なのに一気に2つの職業を手に入れれたんでしょうか? あと、何故あ…
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