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神様のおねがい  作者: もやしいため
第八章:使用方法
159/537

お仕置きの時間2

時間制限は30分。

理熾が全力行動出来る時間はもっと長いが、他が付いてこれないから仕方が無い。

特に非戦闘員のスミレなんて10分持てば良い方だろう。


そう理熾は状況を確認していく。

恐らくこの模擬戦はネーブルに仕組まれたものだ。

少なくとも非戦闘員を簡単に理熾のパーティとして引き入れるなんて普段のネーブルからするとありえない。

だから『訓練』という言葉の対象は、理熾に対してではなく実はスミレに対するものなのだろう。

少しくらいは理熾に対するあてつけもあるだろうが、そんな些細なことに指揮官(ネーブル)は頓着しないだろうと理熾は思う。


戦闘の際の戦術を理熾とスミレは至ってシンプルに仕上げた。

理熾のやることは「倒すこと」、スミレのやることは「邪魔すること」である。

その他は繋いだ【連携】で臨機応変に対応する。

たったこれだけしか決めずに良いのか、とスミレは不安になったがこれは仕方ない。

もし複雑に組み上げればスミレが付いて来れないし、下手な戦術など逆にネーブルにひっくり返される。

結局、単純明快なのがこの場では一番強いのだ。


 っと…その前に。

 僕のステータス見ておかないと。


---+---+---+---+---+---

名前:ミカナギ リオ

年齢:13

職業:武神・空間使い(ディメンショナー)

称号:両立者(ダブルスタンダード)/開拓者(エクスプローラ)/使役者(マスター)

Lv :29 (+6)

HP :3297 (+806)

MP :3296 (+894)

SP :230 (+45)

筋力:1398 (+459)

敏捷:1399 (+463)

体力:1485 (+473)

知力:2183 (+791)

魔力:1742 (+750)

幸運:850 (+375)

所持金:482270カラド


武器

神威の護手(自動修復(セルフヒーリング)

黒鎖鋼の剣(腐食耐性/切断(スライス)

黒鎖鋼の槍(腐食耐性/切断(スライス)

紅蓮鉄鋼の斧(衝撃拡散/壊滅デストロイ

士魂の強弓(属性付与/剛力/過速(ダッシュ)

紅蓮鉄鋼の投剣[血魔石(ブラッディコア)](超重量/加速(アクセル)/結界/契約)

手ごろなナイフ


防具

常盤の外套(流体/最適/適温/対刃/吸魔)

常盤の戦着(いくさぎ)(流体/最適/適温/対刃/吸魔)

戦場の健脚(流体/最適/軽量/超重/硬化/適温/吸魔)


装飾

繋ぎの指輪(空間魔法MP削減)

深化の竜牙(瞬発/部位強化/竜鱗/結界/契約) New


スキル

パッシブ

言語知識

HP回復速度上昇Lv5 (+2)

MP回復速度上昇Lv7 (+1)

武術指南Lv6

魔術指南Lv5

魔力感知Lv5

魔力操作Lv8 (+1)

体術Lv12 (+2)

成長力強化Lv7 (+1)

剛力Lv5 (+2)

肉体強化Lv4 (+2)

身体能力強化Lv5 (+1)

状態異常耐性Lv6 (+1)

必要経験値減少Lv4

MP消費減少Lv5 (+1)

魔力増幅Lv5 (+1)

頑堅Lv3 (+2)

直感(シックスセンス)Lv4

修復Lv2 New


アクティブ

空間魔法Lv7 (+2)

重力魔法Lv3 New

精神力吸収(メンタルドレイン)Lv3 New 譲渡中

魔闘技(まとうぎ)Lv6 (+1) 譲渡中

闘気Lv2 New

罠士の目(トラッパーズアイ)Lv2 (+1)

索敵Lv5 (+1)

隠密Lv4 (+1)

解析Lv5 (+2)

隠蔽Lv5 (+2)

限界突破Lv4 (+3)

連携Lv2 New


ユニーク

武神Lv4 (+1)

 ・武器の心得(マスターウェポン)(全武器装備開放:パッシブ)

 ・戦技の極意(バトルマニア)(全武技使用開放:アクティブ)

 ・二刀流(ダブルフォーム)(同系武器同時使用)


スキル取得Lv7 (+2)

 ・SPを消費してスキルを取得できる

  -消費SP制限の撤廃

  ※ユニークスキルはSP30以下に限る


(カルマ)

虚弱化(アビリティロスト)Lv0 (解除)


備考

 討伐ランクE

 ステータス開示拒否権

 妖精憑き

 奴隷:5人所持

---+---+---+---+---+---


ステータスを確認する度に驚くのだが、相変わらずおかしなことになっていた。

びっくりするぐらい上昇していた。

知力に関して言えばライムを超えてしまっている。


 ライムって1500くらいって言ってたよね…?

 やっべぇ…何かバグってたりしないよね?


というのが第一印象。

能力値は高い方が良いのだから、現状は好ましいくらいだ。

しかしやっぱり高レベルを見ているとどうしても不安になってしまうのは仕方が無い。

とりあえず色々とある感想は置いといて、その他のスキルも見ていく。


 HP・MP回復はアレだけ減ってれば上がるよね。

 【魔力感知】が上がってないんだけど条件あるのかな…?

 というかパッシブは大概上がってるなぁ…。

 って…【修復】?

 あぁ…こっそり【闘気】なんてのもある…。

 そんなスキル取って無いけど…もしかしてキングの時に告知出てたのってこれかな?


と知らない間に増えていたスキルを思うと頭が痛い。

少なくとも【スキル取得】を利用していないので、SPを消費してはいないらしいが。

使い方というか、効果が分からないから困ったものだ。

名前から察するに【魔闘技】のようなものだとあたりを付ける。


 ま、まぁ…手に入れたんだから喜んで使おう!

 って【スキル取得】の上限がなくなってる!?

 これは今後に期待だ!!


SPはLvが上がるか、【神託】の報酬で手に入る。

今後Lvの上がり方は緩やかになっていくだろうから、簡単にSPを消費するのは問題だ。

これはまさに理熾の生命線なのだから、軽々に使いきって良い訳が無い。

とはいえ、有用なものがあれば即座に食いついてしまうのだが。


 それにしても…やっぱりリコが関わったスキルは上がってるね…。

 アクティブスキルを四六時中使うのなんて普通無理だしなぁ…。


と理熾は思う。

実際にLvの低いアクティブスキルはムラが多く、使い勝手が悪い。

延々と使い続けるのは処理能力を使い過ぎるので、Lvを上げにくい。

逆にLvが上がると簡単には熟練度が積めずに上がりにくい。

それらの問題をリコはあっさりと突破してしまうのだ。

妖精の能力の高さが伺える。

そんなリコのステータスはといえば


---+---+---+---+---+---

名前:リコ

種族:妖精

Lv :16 (+3)

状態:オンライン


ストック:0

精神力吸収(メンタルドレイン)Lv3

魔闘技(まとうぎ)Lv6 (+1)

---+---+---+---+---+---


と、順調にLvを上げている。

通常の攻撃手段が無いとは思えないくらい早い。

しかしリコの有用性を考えるとLvなど大した意味は無いかもしれない。

スキルを使う際のMPなどが上がるだろう事を思えば高Lvに越したことは無いが。


次にスミレのステータスを見る。

一応一言断るのだが、他の四人と同じく首を傾げながら「まだ見てなかったんですか?」と逆に聞き返されたほどだった。

個人情報(プライバシー)という言葉はスフィアには無いのかもしれない。


---+---+---+---+---+---

名前:スミレ

年齢:17

種族:人族

職業:空間使い(ディメンショナー)

Lv :21


スキル

パッシブ

魔力感知Lv9

魔力操作Lv8


アクティブ

空間魔法Lv13


ユニーク

なし


備考

元シミル国工作員

理熾の奴隷


---+---+---+---+---+---


「おぉ…凄いな…」


と思わず呟くほどの徹底振り。

MP上昇とか、回復、魔力増幅系など一切無し。

全く他に見向きをしない完璧なまでの一本伸ばしである。

理熾からするとありえないのだが、いっそ清々しいと思ってしまった。

今後の方針は魔法関連を習得できるように頑張ることだろうか。


それにしても今更ながらスミレの年齢を知った。

この世界の女性としても身長が低めだったので、15くらいだと理熾は思っていたが、4つも上だったらしい。

十分にお姉さんである。


「いやぁ、スミレって面白いね。

 年とかLvに対するスキルLv高すぎだよね」

「それだけしかしてきませんでしたから…」


とはいえ、戦闘経験が無いらしいことを思えば座学(勉強)のみで【空間魔法】をLv13まで上げるのは凄すぎる。

戦闘をさせないことに固執するのは、転移魔法を持つ<空間使い>が魔法戦闘を行えてしまうと脱走の元だからだろう。

後は見つけ次第始末するという時に抵抗されないためというのもあるかもしれない。

考えられてはいるが…非効率だと理熾は感じてしまった。


「それじゃスミレ。

 僕の言うことを守って模擬戦だ!」

「はい!」


準備は整った。

後は下克上を仄めかした奴隷達に身の程を弁えさせるだけである。


「準備はいいか、主人?」

「いつでも良いよ」


距離は30m程。

速攻を決めるには遠く、準備をするには近すぎる。

そんな距離を開けて二組は対峙する。


「なら、この1カラドが地面に落ちたらスタートだ」

「りょーかい

 落ちたら殴り合いだね?」


ネーブルは親指にコインを乗せ「そうだ」と、一言で返事をする。

次の瞬間、「ピーン」という金属を叩く音を立てながらコインが高く舞い上がり、最高点へと到達し落下を始めた。

この辺りで理熾は少しずつ歩いて近付く。

地面に近付くにつれて速度を上げる。

助走と言うやつである。


ところで。

魔法の使用は許されている。

故に、理熾は《転移門》を起動する。

一つは地上5m付近で、もう一つはコインの落下地点。

コインは《転移門》を経由して地上5m地点に運ばれて一瞬の間を稼ぎ、地面に「ぽすん」と静かに落ちた。


コインが落ちる瞬間に力を爆発させられるように身構えていた四人全員がタイミングを外された。

四人が呆気に取られている間に理熾は仕掛ける。

スミレとの【連携】は繋がっている。

だから仕込みは完璧だ。


スミレが《亜空間》から投石を放って牽制だ。

石は鈍器に含まれるので問題無しだ。

狙いはライム、そして指揮官たるネーブルだ。

この二人を倒せば即座に勝ちが決定する。

後衛の援護とパーティリーダーが無い前衛など、一人(ソロ)と変わらない。

辛うじて石を回避する二人。


「汚ねぇぞ主人!?」


完全にタイミングを合わせて来た理熾を見たネーブルが慌てて叫ぶが知ったことではない。

ちゃんと確認はしている。

「落ちたら殴り合い」なのだから、攻撃さえしなければ魔法を使っても良いのだ。

コインが落ちるまではある意味準備時間なのだから。


コインが落ちた一瞬で近接する。

理熾の狙いはレモンとハッサク。

一瞬でも足止めさえ出来れば前衛(二人)を抜けられる。

抜けた後はもうスミレ同様に後衛を落としてから、ソロ狩りだ。


近接時にはライムもハッサクも身構えていることを思えば流石と言わざるをえない。

完璧な不意打ちだったにも関わらず、既に迎撃準備を終えているのだから。

しかし四人は致命的なことを忘れている。

理熾は『妖精憑き』なのだから、当然リコも戦力の内だ。


リコが【連携】を通じて【重力魔法】を起動する。

コボルト戦で多くの結果を残したバランスを崩すことに特化した方法だ。

重力の方向を一時的に掻き回し、前衛が最も必要とする『重心』を振り回す。

これだけでまともに動作に力が乗らず、結果体勢を崩す、転ぶなどに発展する。


ゴブリンやコボルト達は立つこともままならずにあっさりと転がっていたが、やはりそこはレモンとハッサク。

一瞬だけ重力の向きに戸惑ったが、すぐに修正してしまった。

まさか傾いた重力のまま、通常の動き(・・・・・)が出来るとは思わなかった。

いくらリコの【重力魔法】でも同じ場所に連続して掛けることは出来ない。

重力という世界の根幹を担う法則の改変をしすぎると世界の法則自体が歪んでしまう。

このため強力に自浄作用が働き、一時的に抵抗値が一気に上がるのだ。

とはいえ、一瞬でも時間稼ぎが出来れば十分。

理熾を止めることは不可能だ。


二人の横合いを駆け抜けた頃にスミレの投石が到達する。

牽制としては完璧なタイミングだ。

しかし同じタイミングで今度は逆にライムが理熾に【重力魔法】を起動したらしい。

一瞬で理熾の身体に負荷が掛かり、バランスを崩しかけるがそのまま突っ切る。

【重力魔法】の特性は『空間に対する重力改変』なので、その空間さえ抜けてしまえばそれで問題ない。

逆に留まるほど加重されるので、突っ切る方が最終的に安全なのだ。

それに何より目の前には短距離の《転移門》がスミレの手によって既に敷かれている。

抜ける先はライムの背後だ。


これにはネーブルが反応する。

後衛の護衛役らしいが、ネーブルも理熾のターゲットだ。

スミレの《転移門》を抜けた瞬間に、今度は理熾が目の前とネーブルの後に《転移門》を開いて繋ぎ、ネーブルの背後を狙う。

その辺はネーブルらしく、読んではいなくても反応はする。

即座に向き直ってライムのフォローではなく、理熾の迎撃に備える。

時間さえ稼げばレモンとハッサクが間に合うからだ。


同じ頃、スミレは一つ目の《転移門》を閉じ、目の前に展開し直してライムへ《亜空間》から投石を行う。

スミレとライムの空間は《転移門》で繋がっており、距離にして5mも無い。

近距離からの投石を受けてライムは回避することも出来ずに石を受けて膝を付く。

まさかこういう攻撃(・・・・・・)が来るとは思わなかったようだ。


ライムは降参をせずに対象をスミレへと変え、【重力魔法】を放つが少し遅い。

スミレは《転移門》をくぐってライムの元へと移動し、更に投石を加える。

第三者からするとただのいじめにしか見えない光景である。

二人とも至って真面目なのに。


そこにレモンが参戦するが、そこまでも織り込み済み。

【連携】で繋がる理熾から「レモンが左手から来るよ!」と指示を受けている。

すぐに《障壁》でレモンの行動を邪魔しつつ、投石の照準をレモンに変更。

レモンは「っち!」と舌打ちしながら石を叩き落とす。

やはりレモンでもあの速度で当たればそれなりに痛いのだろう。


その場でレモンを足止めしている間に、スミレは改めて《転移門》を跨ぐ。

開始位置に戻った瞬間に、ライム側の《転移門》を閉じてしまった。

これで50m以上の距離が完全に離れたことになる。

まさにスミレのやっていることは嫌がらせだった。


スミレが遠目に見るライムのダメージは深刻ではないものの、そこそこだったらしく十全の動きではない。

恐らく【生体魔法】で回復を試みているのだろうが、あそこはまさに戦場だ。

気を配る先が多すぎて実際それどころでは無いのでは、とスミレは感じつつ全体を監視する。


そしてすぐに気付いた。

見渡す限りにハッサクが居ない。

それだけがとても危険に思えたスミレは、すぐに新たな《転移門》を地上から10mほどの位置に展開し、《障壁》を足場に移動する。

当然地上の《転移門》は即座に閉めておいた。


上空から見下ろすと、ハッサクが先程スミレが居たすぐ近くで「っく!」と悔しがっているのが見えた。

どうやら隠密系スキルを使用して居たらしい。

気付くのが後数秒遅ければ捕まっていただろう。

あの時の悪寒を信じて行動して良かったらしい。


スミレが三人を翻弄している間、理熾はネーブルと戦っていた。

今は平原に大の字に転がって「主人、もう勘弁!」と負けを認めたのだが、完全に時間を使わされた。

どう足掻いても武器が無い以上、単体性能では理熾が圧勝してしまう。

それなのにスミレが必死に稼いだ数分を完全に使い切らされるのだから十分過ぎる働きだ。


これで指揮官(ネーブル)は落とした。

本来で言えば大将が落ちたのだから理熾達の勝ちだが今回はそんな取り決めはないので殲滅戦だ。

目の前に居るのはレモンとライム。

50m先のハッサクもこちらに駆け寄ってくる。


(スミレ、魔力どんな感じ?)

(近距離の《転移門》と《亜空間》くらいなのでまだまだ大丈夫です。

 ご主人様が仰る通り、【空間魔法】ってえぐいですね…)


(いやいや、その速度と消費と正確さで使えるのはスミレだからだよ?)

(ありがとうございます)


(本当の事だしね。

 そんじゃま、残り三人…もうちょい頑張ろうか)

(はい!)


四人の中で一番面倒なネーブルを対処される前に落とせたのは僥倖だった。

これで【以心伝心】は解除されているだろうが、戦力に秀でる三人が残っているので油断は出来ない。

残りはネーブルを除く三人。

戦闘はまだ始まったばかりである。

お読み下さりありがとうございました。

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