悪魔
「……で……ふふっ」
「…ないでよ!…なんだからさ」
二人の会話わ続くのが途切れ途切れに聞こえる。
入りづらいけど、入ろうか。
「あっ!きたきた」
「こんにちは、ルシウスさん」
「こちら、悪魔のノヴァ。まあ、みて分かると思うけど」
「はあ…」
僕にはわからない。なぜルトラスが敵である悪魔と会話しているのか…。
「天使と悪魔は会話しちゃダメなの?それは、誰が決めたの」
ノヴァ様は言った。まるで、僕の心を読んだように。
そのまま僕は黙ってしまった。
「答えられないなら、いいや!でも、話す権利くらいあると思うよじゃあ、僕はこれで!また会おうね!ルシウス君」
ノヴァ様は真っ黒な羽を広げて自分の界へと帰っていった。
「さて、ルシウス久しぶり」
「お久しぶりです」
「さっきの悪魔はね、赤闇で途方にくれた悪魔。で、最近友達になったの」
「そっか…」
「そして、二重スパイでもある。こちらの味方…のね。まあ、言いたいことはそれだけ。天界まで送ってくよ」
「それだけ!?」
「うん」
「そうか…じゃあ帰るね」
悪界
「ただいま」
「ノヴァか。どうだ天界の様子は?」
「それはもう美しゅう御座いますよ…魔王様。しかし、手を出さない方がよろしいのでは?」
「なぜ?」
「今、戦争が起きればこの悪界は滅びることでしょう。魔王様も存じでしょう?赤闇に住むマジシャンの事」
「ルトラスか。あいつが言ったのか?」
「ええ。あの方の占いは百発百中。つまり、結果は覆せないのです」
「そうか。なら諦めるか…」
「では、情報は以上です。失礼致します」
「っち、何が戦争だ。権力は天界の方が上なんだ。長老様が死なない限り」
天界
「ただいま戻りました」
「うぉい!ルシウス!大変だぞ」
「ワイズ様!?どうしたんですか」
「じいさんが、倒れた。」
「長老さま?」
長老様の部屋には横たわる長老様がいた。
「ルシウスか?」
「はい…。あの御体の方は?」
「なに、心配するな…ただ疲労だ。」
「何かご用意しましょうか?」
「いや、よい…」
「そうですか」
空白の時間が生まれた。
その時すさまじい音で扉が開く音がした。