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1、そうだ終活しよう
娘が死んだ。
先天性の疾患があったわけでもなく、
事件や事故に巻き込まれたわけでもなく、
コロナ禍とも関係なく、
ただ静かに息を引き取った。
彼女の喪失は私には耐えがたく、
寂しがり屋の彼女もきっと泣いているだろうと、
誰にも相談せず終活を始めることにした。
目に映る風景は頭にまでは入ってこず、視界がとても狭くなったような自覚がある。
伝達が何かに阻害されているのだろうか。
セピア色に映る世界の中で、
「世界から色が消える」という表現は「白くなる」と捉えていた過去の自分に、
実体験は違うものだと教えてあげなければ、とぼんやり思い生きている。
一つ一つ議題を取り上げて処理していこうと思う。