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縄文転生 北の縄文からはじまる歴史奇譚  作者: 雪蓮花
第1章 神々より前 Before Gods 火山の時代
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噴火

遅ればせながら、前書き・閑話・設定集を書きはじめました。

そちらも、どうぞよろしく。

突然強くなる地震の揺れに、片手に水の入った土器を掴んで登っていたので落ちそうになったがなんとか堪えて、上に登りきった。導きの炎は小さくなっていたので、小さめの土器の水一杯で消火できた。


揺れは断続的に続いている。


再び大きな揺れが襲ってきた。

いっそう大きな不気味な山鳴りが鳴り響く中、屋上の柱につかまりながら南の方向、神々の沸き立つ湖の方向を見ると、巨大な黒い雲が猛烈な勢いで天に向かって伸び、空全体を覆うような勢いで広がっていっている。

猛烈な地鳴りも続いている。

黒い巨大な噴煙からは稲妻が光り、もう南八甲田の峰を覆うとしている。


「ここホントに大丈夫かな?」


揺れはまだ続いているが、先ほどと比べると、動けない揺れではない。

急いで下の2階まで降りる。

2階では長老たち、巫女たちが固まって動けないでいる。

集落民は住居や大堂からでて広場に集まりはじめている。

スロープは今回倒壊を免れたが、いつ再びあの揺れが襲ってきてもおかしくないので、梯子のほうで急いで降りて広場に向かう。

広場についたころにはほとんど真上と思えるくらい高いところまで噴煙が達していた。


俺「みんな無事か?急いで確認してくれ」


長老たちは各家族や職能系集団の長、食糧管理の人々などそれぞれの担当ごとに安否確認をしていく。すぐに集落住民の安否確認ができた。沸騰した土器が割れて軽いやけどを負った女性が1名いただけで、あとはけが人などはいないことがわかった。

交易などで留守中は10名。

狩猟採集は近場で8名外にいたが、揺れを感じで集落に戻ってきていた。

事前に話し合って、災害が起きた時間ごと、季節ごとで、最も効率的に安否確認のできる方法を訓練しておいたのだ。


次にミツ・ハ・キミ(新緑の王)が大堂など主要建築物の安全確認を行う。

大堂、地の宮、高床式倉庫に損傷なし。

その後、各自住居の安全確認を行うことにしていたが。

思ったより噴煙が大きい。

正直、ここが安全か疑問に感じるほど空を覆ってきている。


俺「灰が降ってくるかもしれない。大堂の安全確認ができ次第、全員大堂に避難」


揺れはほとんどなくなったが大きな山鳴りのような音は続いている。

巫女たちも手分けして集落住民を大堂に避難させている。

避難がそろそろ終わりそうなときにレブン・ノンノが言った。

「なんか目が痛い」

火山灰が降り始めた。

急いで大堂に入るように伝えた。

全員が大堂に入ったところで、空が暗くなり始めた。

皆怯えている。

認識が甘かったか。


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