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縄文転生 北の縄文からはじまる歴史奇譚  作者: 雪蓮花
第1章 神々より前 Before Gods 火山の時代
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まもなく1年で

遅ればせながら、前書き・閑話・設定集を書きはじめました。

そちらも、どうぞよろしく。

大きな地震の後、これといった揺れはなかった。逆にそのことが不気味だ。


地震の後の復旧で、土器焼の作業が集落総出で行われた。地震後、すぐに粘土を捏ねて、土器を形作り、乾燥させてから、焼きはじめる。俺は初めて見る作業だし、あまり口出ししないようにした。ただ、地震の影響もあったのか平底の円筒型が増えている。尖塔型もいろいろな生活習慣からすると悪くはないと思い始めてたころなので、とりあえず彼らの好きなようにやってもらう。


地震から1か月が経って、そろそろ夏至になる。

俺がここにきてちょうど1年になる。


長老たちが連れ立って塔の下の2階にやってきた。

その後、スロープは3階直通ではなくて高さを低くして2階にして、2階を長老たちや客人などの応接用の部屋とした。相変らず地面の穴に入れないただ置いただけのスロープだが、高さを低くした分の部材で、幅を広げたり、柱を2本や3本にまとめて、より頑丈にそして安定感を重視して作り直した。とっとやそっとの地震では倒壊しないだろう。

以前は塔は巫女と神だけの領域だったが、そもそも補修とかで男手も入るのだから、あまり気にしなくていいということにして、2階を応接間ということにしたのだ。

巫女たちもなぜか2階に戻らないで、暑い季節になっても3階でそばにくっついて寝ているし。


長老たちの要件は、夏至に合わせて神降ろしの祭りをどうするかの話し合い。

俺は、神降ろしの祭りはいらないから、いつも通りの夏至の祭りでよいと伝えた。

噴火のほうも心配だったからだ。


俺「神々の沸き立つ湖の心配のほうが強くて、俺自身も今祭りをしても楽しめないし、噴火が落ち着いたら、その時は盛大にやろう」


そう半分ほど言いかけようとしたとき、1カ月前に経験した揺れと同じような揺れが起きた。前と違うのは、揺れがなかなかおさまらないことだ。

揺れがおさまってきても、また揺れだすの繰り返しだ。


俺は、2階から急いで3階に上がり、土器の水を囲炉裏にぶっかけて消火した。

巫女たち3人は隅で震えているが、声をかけて安心させて、長老たちにも手伝ってもらってゆっくりと2階に下す。

俺は屋上の導きの炎を消すためにさらに上の4階、そして屋上に上がろうとしたところでさらに強い強烈な揺れが襲ってきた。

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