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縄文転生 北の縄文からはじまる歴史奇譚  作者: 雪蓮花
第1章 神々より前 Before Gods 火山の時代
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新しい巫女

アシリ・ウパシ(新しい雪)「娘が塔の巫女としてオホシリカム様にお仕えしたいと」

アイシ・ウパシの娘の人アシリ・クル(新しい)とは夏の十和田湖の火山調査の旅から、たびたび釣りとかキノコ採りで一緒になったが、向こうからはそんなに話しかけてくる雰囲気ではなかったと思ったが。

俺「巫女が2人しかいないので、今は至急3人目を探しているところですが、私は要件とか聞いていないのですが」

アシリ・ウパシ「最初に選ばれたカンチュマリ様とオホシリカム様が了承することだけが要件です。」

俺「塔の巫女になるということは次代が選ばれないとなかなか結婚して子供を作ることができないと聞いていますが。」

アシリ・ウパシ「いえ、オホシリカム様がいらっしゃいましたので、巫女は同時に神の嫁、神嫁としてお仕えすることになります。娘はオホシリカム様のもとにいたいと言い出しまして。今まで男勝りで男とみると猟で勝負を挑んで打ち負かしたりで、そんな娘らしいことを聞かされるのは諦めていたのですが、それを聞いた以上なんとか娘の願いを叶えてやりたくて」

それで、突然俺を訪ねてきたのか。

神嫁、それは知らなかった。ミナ・トマリ(笑う港)が向こうの集落に去るときに俺に対してもやたら寂しそうな顔をしていたが、もう少し彼女の意見を聞いてやればよかった。向こうの塔は神やそれに充当する存在はないから、次の巫女が選ばれるまで彼女は独身になってしまう。向こうの塔はここと違い実用より象徴的な意味合いが強い、結婚しても続けられるようにするか、巫女に頼らない交代制の管理にするべきだったかもしれない。

そもそも3人の巫女は俺がここに現れる直前に巫女に選ばれた。俺という人を知る前に今までの巫女という仕事に新たに神嫁としての使命が課されていたのだ。それを何も知らずに途中で中断させてしまったミナ・トマリにも申し訳ないが、彼女にも、そして残り2人にも意思確認は必要だろう。あわせて、カンチュマリとレブンノンノがアシリ・クルを巫女、そして神嫁として迎えてくれるかの確認も必要だ。

なによりも、この世界は結婚制度自体があるのか?一夫多妻?そう見える家族もいたけど、夫婦2人もいた気もするし、いや逆に2人の男に指示していた女性もいたな?確か木の実食糧庫の管理の女性。うぅーん、早急に調べたうえで、この問題、冬の塔で4人固まって寝始める前に確認しておかないと問題になりそうだ。

あとは冬ごもりだけだと思っていた俺だけが忙しくなりそうな予感だ。

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