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縄文転生 北の縄文からはじまる歴史奇譚  作者: 雪蓮花
第1章 神々より前 Before Gods 火山の時代
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12.見るだけじゃなく聞くのも大事

「カンチュマリ、あの白き神々の峰の向こうに神々の沸き立つ湖があると言ってたが、そこから日の沈む方向。もしくは、ここからやや日の沈む方向から迂回して南へ向かうと三つの頂のある山が見えないか?」


「はい、3つの頂ではありませんが大きな山があります。」


ん?岩木山じゃない?岩木山は漢字の山の字に似た3つの頂のある山のはずだが。


「あのお山も今は神々の息を吐き怒りのさなかにあるといいます。」


あぁ、岩木山の頂、3つのうちのどこだったかは忘れたたができたのは6000年ぐらい前だったか。そのあと2000年前の溶岩ドーム形成で3つの頂のある現在の形になったのだったか。


「では海のほうで、右の日が昇る側の岬の海岸にそって北に向かうと白い尖った塔のような岩の海岸はないか?」

はっきりは見えないがやや左の下北半島の方向を指さす。


「はい、白い巨人の海岸があります。」

うん、仏ヶ浦はあるようだ。


「では、こちらの左の海岸、日の沈む側の海岸を北のほうへ向かうと海の向こうに陸地が見えるか?」

津軽半島と思われる方向を指さす。


「日の沈む側の岬の先端。日の昇る側の岬の先端、そのどちらからも北のモシリが見えます。」


やはり北海道もあるようだ。歴史的裏付けはとれないが地理的な特徴から、やはりここは異世界ではなくて日本の過去。もしくは都合よく考えてもパラレルワールド。念のため日本の過去として慎重に行動すべきかもしれない。


まずは彼らの懸案事項でもある火山噴火の調査かな。

それ以外は、よくよく考えて証拠の残るチートは厳禁ということにしよう。といっても、原料もエネルギーも何もない状態から、いくら未来の知識があるといってもできるものは限られるのだけど。


さて、遠くの確認はこれ以上は無理として、塔の最上階はこわいくらい高いので、下におりてさらに話を聞く。あぁそういえば長老たちの中には交易系の者も何人かいたな。


特に昨日俺を神降ろしでここへ連れてくるための技を学び伝えたアシリ・ウパシ(新しい雪)の話の中でクルマンタ(黒き冬)降神台の話がでたがそれを詳しく知りたいと思った。俺のふるさとにもあるストーンサークル。その大規模なものがある秋田県大湯ストーンサークル。そのすぐそばにあるのが通称クロマンタ、黒又山だ。現役の使われている状態のストーンサークルや一部のマニアから日本古代のピラミッドといわれるクロマンタこと黒又山について知ることができるかもしれない。


カンチュマリにストーンサークルのことを聞くが、それはアシリ・ウパシが学び伝えた技の中でもっとも大切で規模の大きな神降ろしのための仕掛けだという。本来の目的ではないが、初の神降ろしに応用できたのだという。そして、作られるのは石だけでないらしい。それについては祭りのクライマックスでも使うから明日見せてくれるという。

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