表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
縄文転生 北の縄文からはじまる歴史奇譚  作者: 雪蓮花
第1章 神々より前 Before Gods 北のモシリ
104/182

104.新人

南のモシリ(青森)の塔の集落の様子も詳しく知ることができた。


徐々に緑が戻ってきているらしい。

とはいっても十分な狩猟・採集が出来る状態ではないとのこと。

ただ、以前より交易が盛んになってきているので、塔の集落のほうに夏季だけ交易人の家族を戻して、交易のサポートと集落の復旧作業をはじめているとのこと。


呪術師のカント・ヨミ・クルの話ではあと2、3年で戻っても、うまくやり繰りすれば集落運営が可能だということだ。


その時点で、俺も向こうに戻ろうかと思うが、獣の皮の交易が好機と思うので、こちらの集落もある程度存続させたい。

改めて集落民に、残る者と帰る者と希望を聞いて、春から集落に入る交易系の新人たちとも、この集落を任せられるようにしなくてはいけない。


イアンパヌ(賢者)女性とニシテレ(頑丈)男性が訪ねてきた。

2人は兄弟だという。


こちらの集落への移住希望者のようでヤイェユカラ(神の歌)の紹介という。

2人に会って話を聞くと。

コロポックルの隠れ里では若いものを里の維持に必要な最低限だけにして、どんどん外の世界に出して同化するようにしているという。

イアンパヌ(賢者)は俺に神謡を授けるときにいた16人の歌い手のうちの1人で一番若い女性だ。近世史(今の時代からみた5000年)の事象を知る歌い手だった。

ニシテレ(頑丈)はイアンパヌの兄で神の歌を継げる要素はなったが、体が丈夫で力持ち。狩猟の腕前も隠れ里で一二を争う腕前にして、ヒグマを戦士の一撃で仕留める勇気も持ち合わせているという。


この二人ならこちらの集落を任せられそうだ。

イアンパヌは現段階で巫女にしてしまうと、一緒に住んで情が移りそうだし、これ以上、お相手を増やすわけにもいかないので、呪術師という肩書にすることにした。俺たちが帰ったあとは巫女にして呪術師、事実上の集落の長としてやってもらおうと思っている。


他に周辺の集落から交易団を目指す若者が10人ばかり集まった。

俺たちが帰る3年後までに集落に馴染んでもらい。

こちらも新しい人員をプラスして新しい交易方針でやってみようと思う。

春から忙しくなりそうだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ