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不幸自慢  作者: うずら
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四章 20代

就職先はいわゆる材木屋、中小企業だった。

選んだ理由は色々あるが、一つは入社試験がないから。

勉強出来ない私が試験のあるところなんて入れないと思ったから。

本当に恥ずかしい。だがこの頃、夢もあった。

中学時代からオタクと化していたこともあり、

当時貯金して声優の養成所に入ろうと思っていた。

高校の進路を決める頃から希望はしていた。

当然だろうが、親に反対された。

じゃあ独立してからなら、誰も文句言わないだろうと。

だが、現実はそんなに甘くなかった。

なぜか病的に仕事が覚えられない。

材木を乾燥させるため倉庫に立て掛けておくのだが、

酷いときは自分が置いたものすら場所を忘れる始末。

配達先への道も覚えられない。

慌ててトラックを運転するから、事故を起こす。

幸い軽い自損事故で済んだが。

当然上司や同僚に嫌われる、だんだん居ずらくなってくる。

三年持たなかった。

この頃追い討ちをかけるように、父が脳腫瘍で倒れた。

家計が二十歳ソコソコの若造にかかった。

できるやつなら良いだろう。私のようなボンクラでは、

家計は傾く一方だった。

「貧すれば鈍する」とは良く言ったもので、この頃ねずみ講に引っ掛かった。

本当に愚かである。この時にした借金で感覚が麻痺してしまったのか、

正に雪だるま式に借金をかさねた。

材木屋を辞め、一年ニート生活し、バイト時代のつてで

とある飲食店でバイトを始めた。

だが、バイトの稼ぎで借金は到底返せない。

さらに借金をかさね、バイトから社員になったのものの、

返済が滞り、毎日のように督促の電話や手紙が来るようになった。

そんな25歳のある日、妻に出会った。

妻には本当に悪いことをした。

付き合いだした頃、借金を隠していた。

ばれないうちになんとか返そうとしていた。

そのころ、職場にも督促の電話があったため、

居ずらくなり再び転職することに。

だが、時は就職難の時代、私などが入れる所はなかった。

日雇いや請け負いにも手を出した。

そうこうしているうちに、借金が妻(当時は彼女)にばれた。

この事については彼女に本当に感謝している。

私を叱咤しながらも、自己破産の手続きを手伝ってくれた。

手続きしながらしばらく迷走しながらも、

前職と似たような飲食店でバイトを始めた。

当時28歳、やっと平穏な生活が訪れるかに思えた。

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