紺?
僕は今日も母役の「おかえり」を無視して部屋にこもった。
僕はハンバーグを描く。
すると、突然ドアが開いた。
見たこともない、別人のような顔付きだった。
「……」
「いい加減にしなさいよ。」
遅いとすら思った。今?
けど、そんな程度じゃなかった。
「馬鹿よね、本当。また同じ目にあうのよ?」
気持ち悪いほど高かった声は、
気持ち悪いほど母に似た声になっていた。
「…また?同じ目?」
「そうよ。半人前のアイツなんかよりも酷いかもね。」
何の話をしているんだろう。
「人の話を聞くのホンットに下手くそね。」
「は?」
「…その面が気に入らないのよ。」
横腹に激しい痛みが走った。
「い"っ…!!!てめ…」
「あら、貴方そんな物騒なこと言えたの?意外〜」
兄なら、きっとしないだろう。
僕は右手を握りしめて殴った。
つもり、だった。
「運動不足ね、本当。聞いてた通り。」
逆の横腹を蹴り、僕を地面に押し潰した。
「くそが…」
「その憎たらしい口、どうにかしてくれないかしら。」
女は俺の上に乗り、右頬を殴った。
いつもの雰囲気とは真逆で、女のくせに無駄に強い。
数発殴られると頭がうまく回らず、ボヤける視界で女を見ていた。
ぜってーやり返す。
そう思っても体が動かなかった。
「あの母親の虐待の仕方は私がやってきたもの。」
つまり、本家ということか。
「だから、手本を見せなきゃね。」
僕に目隠しをした。
気持ち悪い匂いがした。
いつ殴られるか分からない状況はとても辛い。
痛い。やめて。
しばらくすると、僕は喋れなかった。
目も開けることもしんどい。
「もう?弱いなぁ。次はお兄ちゃんかなー」
は?
僕は右手で僕の上に乗っている女を薙ぎ払った。
は?
目を開けることが出来た。僕は女を見る
は?
女は不思議そうに座り込んでいた。
「はぁ…?」
「…」
「兄さんが…なに?え?」
なぜ女は怖がっている?
僕はお前が言う通り非力のガキだ。
何を怖がる?
僕はペンを握った。
女は素早く僕のペンを取り上げ窓から投げ捨てた。
僕は前を向いた。
「ねぇ、すっげぇ痛い。」
「…」
「めちゃくちゃ。すこぶる。」
「当たり前じゃない。何急にキレてんのよ」
「兄さんは、ダメだ。」
「は?」
「殴られても怒れないから。きっと、兄さんにはできない。」
僕は指を傷口当てて、床に絵を描いた。
女は僕を蹴りあげた。僕はまた描き始める。
「僕らは支えあわないと倒れてしまう」
女は俺の手を掴んだ。
僕は女を蹴る。
いいところに入ったようで、女は腹を抱えて僕を睨んだ。
「だから今度は僕が守るんだよ」
出来上がった「それ」は翼を広げ彼女を見据えた
彼女は小さく悲鳴をあげた。僕の後ろに立つそれを見て。
僕は、犯罪者になった。




