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転がるえんぴつの先
押入れの中へ押し込まれていた
止まった時代 終わらない熱
えんぴつひとつ転がして
手に持つ夢 時が止まる
ひとつひとつが恥ずかしくなり
あんまり共感されはしない
ドクンと脈打つ心臓
胸騒ぎが抑えられない
怖い空気に勇気を出して
優しい空気に心が変わる
21や27の伝説 青春が変わる
とにかく頭を撃ち抜かれた
耳を撃たれた そして心も
永遠に続く初恋なんかよりも
果てしなくとまらない爆撃
指折り数える生きた化石
決して越えることはない
なのに止めることはできず
路地裏や空き缶 酒だるやドラム缶
ただ通り過ぎるだけの道も
あれから見方が変わっていった
常識と対局の価値観へ
突っ込んでゆく でてくるあくび
何ひとつ変わらない
そんな夜を超えてゆく
少し小さめの
スポットライトを浴びながら
何十年も前の音によく似た
気持ちだけで鳴らしてゆく衝動
どんな目をされようとも
そんな事を続けていこう
あの日転がしたえんぴつと
身体に流れた電流の夜
窓を開けた 扉を叩いた
より生きた目で より生きたその足で
カミソリで切り裂く殻
大きな音を今夜も浴びる