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初動衝動  作者: 絶望大福
85/243

ひろうこんぱい

心などここにあらず

覇気がなく 情けない

白いため息は抜け殻とともに

視界はいつもの半分ほど

飛び跳ねる頭の上は

嵐が吹いた枯れた荒野

出てくるあくびは底なしで

関節はひとつも動きはしない


外では世間話 忙しそうで

鳥のさえずり 猫の喧嘩

太陽も元気に笑っている

風は冷たく 強く窓を叩く

昼間の情報バラエティ

流し目で 音を静かに消す

橋の上には列車が通る

いつもの時間に揺れている


すべての無が無関心に

静寂な氷の中へと連れて行かれた

電子鉄線で包まれた

目も葉もない噂たち

流れゆく景色をずさんな態度で

なぞったあげく 知らんぷり

魂がちょうど抜けきった頃

もうほとんど眠れないくせに

無理矢理目を閉じ

眠ったふり 心などここにあらず

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