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初動衝動  作者: 絶望大福
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そちらへ

思ったよりも代償は大きく

時間も心も離れていた

必ず届いたお知らせも

過ぎ去る日々の中に埋もれた

忘れられない絆があるのに

守れなかった約束も

たばこの灰とともに崩れる


いつもの顔でぶっちぎる

中途半端な暮らしを送る

こちらは星が満天だけど

どれもこれも霞みます

そちらの星はひとつなのに

ギラギラ輝きひとつもぶれず


皮肉をいくらぶつけられようと

こちらの思いは変わりません

あの日生まれたヒーローは

好きなラインを込めて放つ

覚えたての世界にいた

覚えたての世界にいる

昔のようには戻れませんが

言い訳垂れる歳でもないが

たまにそちらへ顔を出します


やっていたこと誇りに思える

突き動かした衝動を

未だに続くランプを切らさず

微動した心地の中に

取りに行けるはずもない

忘れたものを取り返す

そんな馬鹿げた日々がいつか

この足元を動かすように

そちらへたまに顔を出します


夏に終わり次の春まで

こちらから吹いた風がそちらへ

匂いも格好も場違いの中

息を殺して ポケットにある

たったひとつの激情のような

そちらへたまに顔を出します

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