4色ボールペン
三角コーナーで飛び交う色に
いつかの出会いを右脳で見た
濃いめの酒の渦にハマる
すべての季節がここにあり
複雑になっていく道の先で
要らないものは削られてゆく
入り組んだジャンクションに
シンプルな白い革ジャン
知らない花をお互い咲かせて
知らない蝶が上に舞う
吐き出して 無理した分
四畳半の空間が物足りない
混ざり合った絵の具の色には
名前なんてありはしない
タバコの煙が身体を包んで
また明日がくる
要領なんて此処にはなくて
時間配分も考えない
欲望を3割爆発させて
隠した癖をアコギで歌う
最寄りの秘密を間接的に聞く
近いようで遠いようで
明るく見えた夜景に入れば
居るのはたったひとりだけ
たくさん重なる棚の中
少しの変化は照れ臭くて
最初の7分 新しい靴
声はこちらにかからずに
指をくわえて どでかい空へ
見たくはなかった朝焼けを
ギラつく目玉に焼けつける
寝不足覚悟でどうでもいい時間
いつかは忘れる空間にいる
絶望からのハッピーエンドへ
ニールヤングが流れる廊下
味はひとつも覚えていない
またねの後でくすりと笑う
笑えない日々の中に
涙が出るほど優しい時間
始発の後を三本見送り
突き刺さった4色ボールペン
遅めの朝に眠りについた