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初動衝動  作者: 絶望大福
69/243

4色ボールペン

三角コーナーで飛び交う色に

いつかの出会いを右脳で見た

濃いめの酒の渦にハマる


すべての季節がここにあり

複雑になっていく道の先で

要らないものは削られてゆく

入り組んだジャンクションに

シンプルな白い革ジャン


知らない花をお互い咲かせて

知らない蝶が上に舞う


吐き出して 無理した分

四畳半の空間が物足りない

混ざり合った絵の具の色には

名前なんてありはしない


タバコの煙が身体を包んで

また明日がくる


要領なんて此処にはなくて

時間配分も考えない


欲望を3割爆発させて

隠した癖をアコギで歌う

最寄りの秘密を間接的に聞く

近いようで遠いようで


明るく見えた夜景に入れば

居るのはたったひとりだけ


たくさん重なる棚の中

少しの変化は照れ臭くて

最初の7分 新しい靴


声はこちらにかからずに

指をくわえて どでかい空へ


見たくはなかった朝焼けを

ギラつく目玉に焼けつける

寝不足覚悟でどうでもいい時間

いつかは忘れる空間にいる


絶望からのハッピーエンドへ

ニールヤングが流れる廊下

味はひとつも覚えていない


またねの後でくすりと笑う

笑えない日々の中に

涙が出るほど優しい時間


始発の後を三本見送り

突き刺さった4色ボールペン

遅めの朝に眠りについた


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