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わからない
透き通る空気の中の
群青色の夜空見上げ
手を伸ばせば掴めるくらいに
近い月へ 弱音を漏らす
いつまで経っても変わらぬものと
いつの間にか変わったものと
変化にまるで気づかないもの
シチューの香りが漂う夜風に
午後6時頃の絶望を濡らす
叫べば終わるすべての中に
なんにも言わず佇むだけ
少しの優しさに触れればそこで
垂れ流されるだけの涙
訳も分からずただ流れる
終わりは見えず
答えも正解もなく
行き当たりばったりで
思いつきで 言いっぱなしで忘れ去り
青い心は汚れゆく
そして何もかも分からなくなる
ひとつも上手く立ち回れず
堕落に見えるこの様は
小心者の適当な言葉があるから
もはや元に戻ることはなく
枯れた喉にハテナが絡む
余計な夜食は空箱へ
一体何を気をつけなければ
ささやかな優しさに
また流れるのは涙
一体何を聞けばいい?
忘れた頃の震える夜