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くだらない
すっかり苔が散りばめられて
自慢の腕も錆びる気配
ハンガーにかけられたあの服は
今更着る予定も無し
無理矢理飲んだエナジードリンク
頭は晴れず中途半端な昼下がり
風は強く吹いていて
腑抜けた笑いがこみ上げる
知ったかぶりで頷けば
後へは引けず何も得ず
せーので飛び出したはずなのに
気づけば遠くに離された
奥歯で噛んだ欲望を隠す
いつかどでかい事をしでかす
考えることをやめてしまえば
なんにも無くなり空っぽだ
センスは欠片も感じられず
自信は欠片も見失う
ずるい大人の下をくぐれば
一番嫌いな自分になる
目覚めた頃と同じように
どうしようもなく、くだらない
救いようもなく、くだらない
くだらない者たちに
僕は殺されようと思う
生えた苔は水々しく
腕は錆びる今は気配
掴め明日を
きっとここから




