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呼吸と死相の間
散らかる机に広がるもの
食べかけのパン
昨日の失敗
騙された数の消しゴムのカス
横たわる欠片たちは
今にも泣き出しそうで
かつての微笑みを思い出す
散漫した気持ちたちは
散らかる机と重なるようで
いたずらに夢を語るBGM
晴れでも雨でもどちらでもよくて
喉を潤してくれる水滴を探す
身体の少し上を漂う魂は
呼吸と死相の間にいる
駆け足で上がる階段は錆びつき
一番下の消えた季節
やる気なくたばこを吸えば
ぼんやり煙がのぼる
まるで寝起きの頭の中
平気なふりした心の中は
いつの間にかズタズタになった
振り返るよ青春の角を
右も左も未だ分からず
本音と建前と呼吸と死相と
投げ出されたむくんだ足は
爆発しそうな距離にある
呼吸と死相の間にいる
転がる先は覚悟の中に