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似合わぬ振る舞い
何を一体気取っているのだろう
わざとガラスへ仕立て上げた
似合わぬ振る舞いに舌打ちがでる
ひとつ遠くに投げたならば
悪人面は誰の為にもならず
理解を述べるフリをして
突き刺すように弾き飛ばす
梅雨のような喜怒哀楽
不安定な優越感
安心させまい冷えた言葉
アドレナリンは吸い込まれる
作り出した一品は
どこから見ても心はない
小さなルールは一度もやらずに
間違い探しが余計な虫食い
語りかけたわずかな対面
迷子の時間を探し出すだけ
うまい具合に乗り回されれば
幾多の理由で蹴とばさられる
速い流れは縦に動く
派閥が旗を目つきで振りあう
微動だにしないつくり笑いは
明け方頃の気温のよう
多大な手間は目もくれず
5ミリのたんこぶを色で潰す
踏ん反り返る汗の跡
見てはいられぬ影法師
気持ちは既に売ってしまって
ここに在る生きた様
大きな空洞、楕円形
淀んだ目配せ振り切れば
眩しい線が水をこぼす
いらないコインで投げ打つ先に
ガラスの破片が増える背中