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初動衝動  作者: 絶望大福
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密室

鍵はしばらく赤いまま

誰も気付かぬ空間で

叫ぶ声は壁にぶつかり

そのまま身体に当たるだけ

熱気の矛先、未だ未定

転がり落ちるガラクタは

内ポケットの大切なもの

安息のベールは吹き飛んだ

夜霧の向こうは遠い雨

角張った予定調和

水面密かに滑っていく

ふざけた兜を研磨した

再なる駆け落ち一駅の夢

鍵は未だに赤いまま

擦れる滑車は頭の上

芯を残して葉はなくなる

つぶてのような点々は

かぶれた皮膚の悲鳴の証

それすら鼓膜を突き破る

熱気の矛先、未だ未定

ノックの音が聞こえてくる

鍵を開ければ、熱気がゆく

バケツに溜まった水に浮かぶ

眉を歪めた顔がある

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