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初動衝動  作者: 絶望大福
39/243

隠と陽

知った色は少なかった

居心地の良い緑の丘で

キラキラ光る装飾品

分け合うように語り合った

囲炉裏を囲んで嗜む程度

子供心のまわる地下鉄

右から左へ受け流した

真逆の街へ降り立っても

見当違いの海で日焼け

どこより出入りし、寝転がる

どうしていいか分からずに

気弱な気配り無視してしまう

憧れていた舞台は夢で

行き先見えない日々は続く

まぶたの裏で見ていたものは

隠と陽の駅の違い

幅の違うアンバランスな格好で

からくりのようにひぐらしが鳴く

あの日見た木彫りに入った青写真

遠くに見えたものが光った

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