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涼しい戦場
はじまりは駆け足で近づく
見渡す限りの棚の中には
夢への切符が詰まっている
扉の方から足跡が並ぶ
あふれんばかりを詰め込んで
生きてくためのクレジット
よく見る顔に
何度目のお辞儀
高速回転、水分は飛び散る
枯れた喉を締め付けて
いつもの言葉を心に届ける
気づけば棚はからっぽで
再び詰め込む夢への切符
草原のような煌めきは
一日限りで砂漠へ変わる
祭りのあとは干からびる
登る太陽登る月
気づけばこんなに繰り返す
砂漠を再び草原へ
そしていつものはじまりを迎える
高速回転、歯車を合わせる
数えきれない色を付けるよ
100年前の花もある
昨日咲いた花もあれば
明日枯れる花もあり
チップスばら撒き期限を占う
知らない土地には真新しい草原
ここでも何度も太陽と月
数えきれないドラマの中で
たまに頭をかすめることは
ここは涼しい戦場である