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初動衝動  作者: 絶望大福
188/243

ピンク色に弾ける

名もなき漂流を 続けていくのか

そんなに暇はない 微糖を一口

真っ当な偽善者が 影を連れて歩く

苦しいほど黒い 影を連れて歩く

凍えそうな日々を 薄暗い明りとともに

さっき笑った話など ひとつも覚えていない


木漏れ日が不安定な足元を知らせるけど

抜けた先など 目も開けられず

せっかくの景色も見られないまま


ひどく削ぎ取られた最果ての心は

彷徨うだけ 気づかれず彷徨うだけ

死んでゆくものは 何より大切だったもの

昨日の疲れをひきずったまま

太陽が昇ってゆく 街路樹の影をつくる


どんな顔で会えばいい

何にもなくなった ふらふらな激情は

青白く死んでいる 死んでいる

話すこともなくなって

出てくること いい形のかたちを装う

積み木を崩して 楽になれるかな


どうでもいい理由をつけて 何気なく

そこへ座れたら そこへ行けたら

ピンク色に弾ける また何かはじまる

欲しい事があるのなら

汚れてゆけ 眠くなる前に

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