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初動衝動  作者: 絶望大福
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ひとりの夜

20年前に戻ったならば

あなたはここにいるのでしょうか?

違う化粧をするのでしょうか?

やりたい事はあったのでしょうか?

濁った瞳は潤むでしょうか?

警報機は聞こえたのでしょうか?

淋しい夜は減るのでしょうか?

温かい食事はできたでしょうか?

捨てた街へは行けるでしょうか?

人を信じることはできたでしょうか?

大切な命を抱きしめたでしょうか?

あなたは言った

比べたがりやの世間に怯えた

なにひとつ褒めてはもらえなかった

大人からは煙たがられた

信じた人には裏切られた

大切な命は消してしまった

小さい罪にプライドを忘れた

あなたは言った

比べたがりの世間を舐めた

初めて人から褒められた

求めるひとが居てくれた

信じるものは自分だけ

大切な命はできるだけ忘れた

小さい罪は武器にした

あなたは言った

純粋な瞳は見られない

濁ったわたしの瞳では

汚れない瞳は見られない

それでもわたしは誇りに思う

20年前に戻ったならば

わたしはどうせ

いまとおんなじ椅子に座る

煌めく星を眺めながら

冷たい風に晒されながら

疲れた身体をひとり抱いて

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