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橙色の時計の針
去った後も逃げ回る
日焼けしない顔つきで
いつも嘘をついている
解決してない問題が
至福の時まで侵食する
干渉できない争いも
もはやここまでか
殴りつけてしまってもいい
二度と付き合うつもりもないから
それなのに慈悲の心が邪魔をする
流れ作業の毎日を
心が寂しく仲間意識の落とし穴
終わりはすぐそこだったはずなのに
永遠に思えた 暗黒の椅子
橙色の時計の針が
底なし沼に見えた頃
くるくるまわるサイコロに
どうしようもなく 果てた音
溢れたものが飛び散ったカバンと共に
どこまでも行けるそんな気がした
遠くの街で光るネオンライト
不安定な格好で
意気揚々と歩いてみよう
あの頃感じた大絶望には
大抵かないはしないから
味がなくなるガムを吐き出し
そこから生まれる情熱を
宿業と共に抱きしめて
いざ行こう ざらつきのない難破船へ