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流れる明日へ
退屈そうに時計の針は動いている
垂れ流された空気からは
冬から春への気配がきこえる
遠回りのボサボサ頭で
考えることは笑う朝
上から下までプライドを呼んで
泣いた日々を思い出す
目力込めて 明日を占う
雑木林が遠くで揺れる
焦げたソファーに身体を預けて
難しいこと 頭をかく
角を曲がれば おんなじ事
置き去りのやっと慣れた埃の上
知らないフリして 大股で急ぐ
黄色いカケラの行く末
割れた窓 通る自転車
流れる明日へ 心が追いつかず
破れない積雪を潜り抜け
伸びた影と並んで歩いた
夕暮れの色から見えたミサイル
再放送のアニメが始まる
流れる明日へ 心が追いつかず