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初動衝動  作者: 絶望大福
134/243

求めるばかりだ

粉々になった17の電信柱と夏

荒れるばかり 潤いが欲しい

ボサボサ頭のまま

真っ直ぐ向かう先

海岸沿いの吸い付く魂を

別人格へ仕立て上げる

濁った目の前 虫が飛ぶ


終電間際の作られたやりとり

絡み合った木のベンチの傷跡

あと僅かで破壊されるのさ

少し厚めのTシャツを

雑巾と一緒に絞り上げた

星がちらほら

剥がれ落ちるのはうそつきの喚き声


当たりくじを握りしめた

それだけ ただそれだけ

どれだけ遠くに足を運んでも

いつも残る 氷の余韻

かきむしる言い訳と悲しみ

ドカドカ聞こえた ハートの形

転がる石と共に 空き缶と共に

身体をあずける 強気の値段


求めるばかりだ

何も見ない 忘れる歩み

無人の街へ 裸のまま

バケツをいくつかひっくり返し

何もかもをなかったことに

望遠鏡で覗いた場所は

雨と霧で何も見えない

つよがらない 欲しがらない

求めるばかりだ いつもそうだ

くたびれたソファーから

見える いつもの風景

蹴飛ばすものは 求めない気持ち


いつもそうだ

求めるばかりだ

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