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ねえ
茶色の段差をくぐり抜けて
最後の勇姿に立ち会った
興味本位を立証された時間に
優しく撫でた 汚れた金がある
本音をくぐらせた 言葉がある
ねえ
色が変わって咲いた花があるならば
君はいつものとおり 自然な顔つきで
写真を撮るのかな
止まりそうな 諦めた爆音
乱れ打ちの漏れた声を
残酷の彼方へ 置き去りにする
ねえ
天気予報も当たらないけれど
淡白な君の喜ぶ姿を
どの距離から見られるのかな
思い出になる この空を
すべて仕草を目に焼き付けて
机の角で擦る夜も
耐えきれるようにしよう
ねえ
肩に埋めた 悲しみの果て
真っ直ぐ見つめる君には見せない
最後の願いを 無理矢理叶える
ねえ
君に近づく夢を見た