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どうしようかな
出会い頭のニヤける雰囲気
色の抜けた 鮮やかな音色
昔感じた愛想笑いに
よく似た言動 だから踏み込まない
押せばきっと繋がるけれど
記憶が邪魔する 桃色の木
触る触覚に心躍らせ
仕返しをしてみせる 柔らかな時
答えてくれる まあるい瞳
透き通るきっかけは
トゲのないサボテンのように
雑にしまったラックを覗けば
真面目に背中を丸めている
一晩中寄り添うように
間に入る 消えた老兵
離してはくれない 始発間際
ぬるめの珈琲を分け合った
どうしようかな どうしようかな
あとにはひけない事になるけど
久しぶりの感触に
触れて見たい どうしようかな