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夜明けの色
やられっぱなしの期間の中
残ったものはトラウマの塊
存在意義も分からずに
寂しい時間をなんとか過ごした
アンテナを何千も張り巡らせて
自慢の足で動き続けた
時は止まり また動き出す
当たり前ではない環境に
要らない樹液を飲み干す夜更け
ぐるぐると情けの非常階段
転落したのは果たしてどちらか
ふにゃふにゃのループに嫌気がさし
興味を持つフリをしたのさ
白黒の青春に共感できることはひとつ
心に刺さる 衝撃だけ
削りに削る至福の時間は
ひとときの快感に踊らされる
吹き込んだ吐息の真実
敵はこんなに近くにいた
自暴自棄の嘘つくパイプ
煙に囲まれ 思考停止
詰まったドブはもう戻らない
鳴いてる怪獣 傷は無数に
ライトが光る 億千の眼差し
脱出手段を明後日の空へ
夜明けの色は青く輝く
悲しそうな表情とよく似ている
その後笑う 陽はまた昇る
それからのこと お楽しみに