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ブカブカのセンチメンタル
大体同じ速度で駆ける
肌寒さが残る ザラつくレール上
高揚感の中 散らかる石ころ
危機感などは皆無の中
示すものは前歯でやらかす
段取り通りとは程遠い
ブカブカのセンチメンタル
引きつる笑いに 希望さえ時の雫
永遠のように横切る貨物列車
突風にさらされる
むしゃくしゃする綺麗な丸い玉
娯楽だけをやりたい放題
身体にはムチ打ち 要らないアメ玉
ブカブカのセンチメンタル
みんな下を向き同じ動き
こんなに広がる草原を前にしても
言わなければならない事も
後回しにされるだけ
完全に超えた場所にあるもの
手にするはずだった
気にしないよ いつまで経っても
そんな荒くれた押し問答
目に写る汚いやりとり
濁りきった言葉は火炎
その場限りの常識などに
心に留まるものはなし
ただずるさを成長させる
居た堪れないそんな気持ち
失った分身の裏に流れていた
頭を殴られた衝撃を取り戻すんだ
それまでのつなぎ役
既に役割は終えたはず
痛む傷に刻まれた 爆風の後始末
無かったかのようにされる かさぶた
剥がれ落ちた後にできたもの
今までと同じように
同じ位置に立ち止まる
少し遅れた充実感