プロローグ ~異国の地で、第2の人生が始まった~
引きこもりニートが留学したら!?
「こんなはずじゃなかった。」
本日3回めのため息をついた。
便所デッキを片手に、排水口を睨みつけた。
「こんなはずじゃなかった。」
私は、今マレーシアのとあるアパートで便所掃除をしている。
虫が湧いたのだ。
先日、シャワーを浴びていたら
配管から小さな虫が大量に這い出てきた。
よく見ると1cm未満の黒い物体が配管周りにこびり着いていいた。
虫が苦手な私には地獄だった。
「8年連続 住みたい国No1のマレーシア」も実際はこんなもんだ。
マレーシアに移住した日本人は間違いなく後悔しているはずだ。
日本人には日本が一番!
「はぁ、日本が恋しい」
本日5回目のため息をついた。
私は地方大学を卒業後、大手企業に入社した。
そしてSEとしての人生を歩んでいた。自慢ではないが私はそこそこ優秀だった。単位を落としたことは一度もなく、また授業をサボったことない。
真面目な優等生という言葉が一番似合う漢だった。
当時は、夢も希望もあった。
「自分の会社を経営し金持ちになる。」
今思うと失笑ものだ(笑)
何が自分の会社だ。己の姿を鏡で見てみろ!
鏡の前には、引きこもりニートがいた。
現実は厳しい。
私は入社半年でで社会の厳しさを実感し、鬱になった。
ただ、入社3年未満の退社は再就職に不利、そんな噂に怯え私は、薬を飲み業務を続けました。
4年後、私は留学を決意し会社を退職しました。
実際は、留学を口実にし、会社から逃げ出しました。
・・・閑話休題
トイレ掃除を終え、私は自室のベットに横になると、パソコンを起動した。
「さぁ、引きこもるぞ」
そうなんです。
私は、海外で引きこりになりました。
29歳、無職、異国の地で、第2の引きこもり人生が始まった。
てへぺろ