40
ついにやってきた夏休み、と言いたいところだが補習が1週間ある。
全教科みっちり。
夏休みなのに休めないじゃん。
先生も夏休み満喫したいでしょ?補習やめようよ。
「お前ら来年受験生なんだぞ、って分かってるっつーのって思うよね。」
「思うね。だからなにって感じ。」
「おいそこ、聞こえてるぞ。」
補習中なのにこんな話を聞かれてしまった。
これこそガチギレされてしまう。
昼までの補習だが、6時間あるかのように思う。
時間がなかなか過ぎない。
早く終わってくれ。
なんとか4時間の補習を終え、バタンキュー。
鳴きしきるセミとグチグチうるさい先生の組み合わせは最悪だ。
「補習なんてないさ、補習なんて嘘さ♪」
「嘘ならばどれほどよかったでしょう。」
疲れ切った僕らの頭は既にパンクしている。
1週間も補習を受けられる気が全くしない。
何なら人生やめたいくらいだ。
「お腹すいた。死にそう。」
「なに食べようか、夏バテでも食べられるものでお願いします。」
「せーちゃん夏バテなの?焼き肉でも行こうかと思ったのに。」
「焼き肉行けるくらいのお金ないでしょ。」
お昼ごはんはるいの家でそうめんを食べることにした。
そうめんなら作れるだろうし、夏バテでも食べられるし。
「茹でられたかな?せーちゃん確認して。」
「まだ全然固いよ。もうちょっと茹でないと。」
せっかちな姫はまだかまだかと待っている。
「茹でれたからザル取ってくれる?」
「サル?」
「ザル。」
ザルにそうめんをぶち込み、冷水で冷ます。
水気を切って氷を入れて完成。
「そうめん作れたね。」
「るい何もしてないけどね。」
「「いただきます!」」
勢いよくそうめんをすする姫。
美味しそうに食べている。
好きな人が食べている姿ってなんでこんなに愛おしいんだろうか。
「せーちゃん、早く食べないとなくなるよ。」
「食べるから残しておいて。」
◇
月曜から金曜までの補習を頑張って終え、やっと夏休みがやってきた。
「抜き打ちテストあるとか聞いてない、って思ったけど案外できた。」
「るい頑張ったもんね、えらいよ。」
補習のときにいきなりテストが始まって「は?」と思ったが少し真面目に聞いていたら解けたのだ。
やればできる僕たち。
「この調子で課題やっちゃおうか。」
「お菓子食べながらじゃないとやってられない。」
チョコにポテトチップス、その他諸々が机に放たれる。
これでは課題をやるというよりお菓子を食べる会だ。
まぁ、これでやる気がでるならいいんだが。
悲鳴をあげながら、頭がはてなになりながら課題を進めていった。
今日だけで大分片付いた、やっぱり姫と王子はやればできる子。




