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朝起きると、身体がバキバキになっていた。
ここはどこ。あぁ、修学旅行だっけ。
なんでベッドにるいに花美、結花が…
寝落ちした?まさかの寝落ち。
働かない頭で状況を把握する。
家じゃない場所で寝て起きるとここどこ?ってなるよね。
委員長たちの部屋を出て、自分たちの部屋に戻る。
顔を洗って、髪を梳かして着替える。
今日はレジャーをやるらしいからジャージか。
いつもと違う土地だからやっぱり慣れない。
スマホを見ているとるいが部屋に戻ってきた。
「ゆうちゃんに叩き起こされたー、おはよう。」
「おはよう。あとできっと怒られるだろうね。」
るいにジャージ出しといて、あと髪も結んでと頼まれてしまった。
姫のお願いを断る権利は持っていないので素直に従うしかない。
「るい、何の髪型がいい?」
「おまかせで。」
動くから崩れにくい髪型で邪魔にならなくて清楚な感じで…
やっぱり三つ編みだな。
「お姫様、できましたよ。」
「かわいいじゃない。ありがとう。」
ありがとうと言いながら前髪にアイロンを通し始める姫。
どこでも前髪命なんですね。
朝ご飯。
既に委員長たちが居て、花美が気まずそうにしている。
「結花、ごめんね。寝るの狭かったでしょう。」
「楽しむのはいいですが寝落ちはやめてください。」
大好きな花美とせっかく同じ部屋なのに2人きりで居れなくて悲しかったんだね。ごめんね。
それよりホテルの朝ご飯、いつも食べている量より大分多い。
食べきれなかったらるいにあげよう。
「るい、もう食べられないんだけど要る?」
「もらってあげる。」
朝食の時間が終わったあとすぐにロビーに集合だ。
時間に追われながらダッシュする。
◇
レジャーのあとは自由に散策。
「ガラス細工見たいってゆうちゃん言ってたよね。」
「みんながいいなら見たいけど。」
行きたくないわけがないのでガラス細工を見に行く。
どの作品もキラキラ輝いて、すごく綺麗だった。
元々ない語彙力がもっとなくなった。
結花も花美も釘付けなりながら見ている。
るいはお土産用のガラス細工をずっと見ていた。
お値段的に買えなかったようだが。
◇
ホテルに帰り、また結花たちの部屋に押しかける。
また来た、というかのように怪訝な顔されたので引き返した。
邪魔してはいけない。
「なにしよう。」
「スマホゲームしないしね。なにしよっか。」
暇になってしまったのでホテルをうろうろする。
もちろん邪魔にならないように。
「黒木、末永!ちょっと来いよ!」
クラスメイトであろう男子に声をかけられた。
ドアに耳を当てろ、と言われたので素直に従う。
耳を当てるとまぁ、そういう声が聞こえてきた。
「やばいだろ?修学旅行でやるなんてさ。」
「あんたはそういう人居ないもんね。可哀想に。」
るいが冷たく言い放った。
ナイスだ。
男子はつまらなさそうに部屋に戻っていった。
「るい、さすがだね。」
「別に。私たちだってまだしてないのになって思っただけ。」
るいは案外そういうことを求めてくる人間。
全部断ってきたけど、いつかそういうことをする日が来るんだろう。
ついでに結花たちの部屋も盗み聞きしよう。
まさかのそういう声が聞こえてきた。
「ゆうちゃんがネコ?!はなちゃんがタチ?!」
「お邪魔しないように帰るよ。」
部屋に戻ったあと、るいが押し倒してきた。
「ダメです。」
「せーちゃんって変なところだけ真面目。」
怒った顔をする姫。
もう少し大人になってからね。
まだダメです。




