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姫と王子になりたい百合カップル  作者: 雨宮雨霧
1年生

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3月。

3年生の卒業式も終わって、今年度もいよいよ終わりを迎える。

早い。もうすぐ2年生だなんて。

つい昨日入学したように思える。


「クラス替え嫌だなー」

「るいと一緒じゃないと生きていけない。」


コミュ障2人組。

クラスの人と話すことはあまりない。

部活なら必要最低限のことは話すけど。


「追試ギリギリ赤点回避できてよかった。」

「留年の危機は免れたね、よかった。」

「怖かったー」


るいと勉強したときの様子。

「分からない!」

「答え覚えればいいよ。解き方はもうどうでもいい。」

「暗記パンほしい。」


愚痴を言いながら必死に覚える姫はすごい。

世界で一番偉い。


「ついに明日だよ追試。」

「がんばろうね。待ってるから。」


なんとかギリギリ40点を取った姫。

補習はもちろん受けないといけなかったが留年しなかっただけマシ。

僕も補習だったし。隣に姫が居るだけで頑張れた。


「てかさ、離任する先生誰だろうね?」

「顧問居なくなったら泣いちゃう。」

「せーちゃんあの先生好きだもんね。」

「ちゃんと話せる先生顧問しかいない。」


部活の顧問はthe体育会系。

だけど優しい。思ったより優しい。

一番好きな先生だから異動は嫌だ。


「私は顧問居なくなったら舞い上がっちゃうね。」

「嫌いだもんね。」


るいの部活の顧問はいい先生ではあるがいい顧問ではない。

すぐに怒るらしい。

ヒステリー顧問、とよく囁かれている。



ひな祭り。

お雛様を飾って、ちらし寿司とすまし汁を作る。

るいと作ります。

どうなるでしょうか。


「錦糸卵作ろうとしたら卵焼きできたんだけど。」

「卵焼き細切りにしよう。」

ちらし寿司の素がないと生きていけない。

きゅうりを薄く切って、塩を少しまぶして水を絞る。

酢飯をうちわで冷まして素をぶっかける。

それはもう適当に。

「混ぜ混ぜ。」

「洗い物しておくね。」


洗い物、めっちゃあるんだけど。

すごく多い。

大変だ。親はいつもこんなに大変なのか。


「すまし汁面倒くさくて作れない。」

「あんたたちだけでよくやったわ。ここからは私がやります。」

「ありがとう!」

親にすまし汁を作らせる僕ら。

これでも頑張ったんです。


晩ごはん。

美味しそうにできたちらし寿司。

親に作ってもらった温かいすまし汁。

どれも美味しい。


「あさりのすまし汁美味しい。」

「あんたたちにやらせたら、あさりが可哀想だったからやってあげたわ。」

「ありがとう。」

あさりもきっと、ほっとしていることだろう。


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