17 ハロウィン
10月31日
ハロウィンだ。
仮装をしてお菓子でももらおうかと思う。
「せーちゃんいらっしゃい!仮装の準備できてるよ。」
「ありがと、ってなにこれ。」
「ロリータ。」
「るいが着るの?」
「せーちゃんも着るんだよ。」
「え?」
黒とピンクのロリータ服。
ヘッドドレスまである。
メイク道具も揃えてしまっている。
るいのやる気はすごい。
「まずはお着替えしましょうね、せーちゃん。」
「着せ替え人形じゃないんだよ。」
「ナベシャツじゃなくて普通のブラ着けましょうね。」
「おい、やめろ。」
「胸デカくなった?もちもちね。」
「おい…」
「次はフルメイク〜その次はヘアセット!」
るいはそこまで器用ではない。
少し不格好だが十分姫だ。
僕は王子になりたかったんだけど…
メイクをされているときはるいの顔が近すぎて気絶するところだった。
相変わらずバラの香りがする。
「私も完成したぞー!」
「るい、流石に姫すぎる。やばいかわいい。」
「せーちゃんも似合ってるね。かわいいよ。」
謎の褒め合いが始まる。
かわいい、しか言うことがない。
「ピンク似合い過ぎじゃない?かわいすぎて死ぬ。」
「さすが私。相変わらずかわいくて困っちゃう。」
「僕のお姫様はやっぱりかわいい。」
低レベルの会話しかしていない。
さて、そろそろお菓子を貰いに行こう。
「トリック・オア・トリート!お菓子くれなきゃキュン死させちゃうぞ♡」
「るい、あんたかわいいわね。芹那ちゃんもすごくかわいい。」
「え?あ、はい。」
るいのお母さんはベタ褒めしてくれた。
大量のお菓子とケーキを振る舞われた。
「ひゃー、お菓子いっぱい。」
「すごい量。」
「たけのこときのこどっちが好き?私きのこ。」
「たけのこ。」
「失せろ。」
「怖。」
お菓子をいっぱい食べて、いっぱいもらって。
ロリータ服はるいに返して家に帰った。
今年のハロウィンも楽しかったな。
来年はちゃんと姫と王子になりたい。




