12 海
今日は海水浴。
僕は泳げないのだが…
るいが行くって聞かないので仕方なく行きます。はい。
見た目がボイだからレディースの水着を着るのはおかしいか?
かといってメンズの水着はちょっと…
、とかなり悩んだ。
るいはフェムだからな、相談していいものか。
何日も思い悩んだ。
今通っている学校はプールがないから水着なんて気にしてなかったが、小中のプールの授業は水着を着たくないから全部休んでいた。
結局買ったのはパッド付きのインナーにラッシュガード。あと短パン。
胸が強調されるのはすごく嫌だが仕方がない。方法が見つからなかった。
ナベシャツを着て海に入るのも嫌だし…
そんなことよりるいの水着はどんなだろうか?
露出があまりに高いと目のやり場がない。
色々考えているとインターホンが鳴った。
「はーい、ちょっとお待ち。」
2階から叫んでも聞こえないが、とりあえず待たせておく。
荷物を持って、階段を駆け下りる。
「おまたせ。」
「せーちゃんいつも通りの髪?服?なんで?」
「着替えやすいほうがいいかと…」
「着替えてきて、かっこいいのにね。あと髪はいいや、濡れるし。」
るいが言うことは絶対に聞く。
このお姫様は怖いんだ。
「なんか文句ある?」
「なにもないです。」
ダボッとしたTシャツから清潔感のあるシャツに着替える。
半ズボンから黒の長ズボンに替える。
これでいいだろう。
「おまたせ。」
「私のワンピースかわいいでしょ?今日下ろしたんだ。」
「かわいいね。肩のパフもいいね。」
「そうでしょー」
電車に乗り、海に向かう。
暑すぎて溶けそうだ。
「電車涼しいー、生き返る。」
「暑いねほんとに。」
海の最寄りに着いた。
電車からプラットホームに降り立つと、熱風が吹いた。暑い。
「海久しぶりだね。入学式以来じゃない?」
「そういえばそうだね。」
暑いからなのかあまり人が居ない。
砂浜は鉄板のように熱くなっている。
「ひぇー、あっつい。早く海入ろ。」
更衣室に入り、水着に着替える。
「るい、水着着てきたの?」
「めんどくさいじゃん?せーちゃんだってそうでしょ。」
「バレたか。」
「てか何その水着。露出高いよ。」
「ラッシュガード着るしいいもん。せーちゃんだっていつもよりいやらしい!」
「仕方ないの!」
砂浜にレジャーシートを敷き、日傘を差しながら浮き輪に空気を入れる。
暑すぎる。
「よっしゃ膨らんだ。じゃあ海入ろ!」
「ちゃんと日焼け止め塗った?」
「せーちゃん美意識高いなー」
海に入ろうとしたが…
とてもじゃないが暑い。
無理だ。
「無理だわあれ。お風呂じゃん。」
「それな。」
結局海の家でご飯を食べて、涼しいショッピングモールに行くことになった。
最近の夏は異常だ。
「なに買おっかー」
「ウィンドウショッピングでもいいんじゃない?」
「まぁそうだね。金欠だし。」
祭りでまぁまぁな金額を使ってしまったので金欠だ。
金欲しい。
「あーこれかわいい。あれもこれも全部ほしい!」
「欲望にまみれてるね。」
「えっへん。」
「褒めてないよ。」
るいは相変わらず物欲がすごい。
怖いくらいだ。
「あ、そうだ。今度プール行こう。屋内プールいいでしょ。」
「屋内なら直射日光ないしいいかもね。」
「今度行こうね。」
特になにもしなかった1日。
るいと過ごせたから楽しかった。




