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姫と王子になりたい百合カップル  作者: 雨宮雨霧
1年生

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10

7月。

夏だ。

暑い。

死ぬ。

わぁ(?)


「暑いー!」

「熱風すごいね、ホント無理。」

「せーちゃん陸上できるの?熱中症なるよ。」

「そーだね、でも部活あるよ。」

「まーじーでー?私もさ、エアコンない部屋で練習だよ?!ふざけてんのか。」

「やだねぇ、暑いねー。はぁぁぁぁ。」


教室を見渡すと謎の視線を感じる。

いつものことだが。


「あ、あのっ、これ使ってくださいっ。」

「ん?あぁ、ありがとね。」


キャ−−−−−−!!


謎の歓声が上がる。


「携帯扇風機だね、これ。表面冷たくなるやつだ。高かっただろうなー」

「それバズってるやつ?使わせてもらお、2台くれるなんて太っ腹だよね。」

「るいかわいいから貢ぎたくなるんだろうね。」

「せーちゃんもでしょ?」


遠慮なく携帯扇風機を使う。

冷たくて気持ちいい。

誰かがこいつで変なことをやっているかもしれないからしっかり消毒した。

変な虫は○ね。


今日の気温は35度予想。

外の温度計は37度。

暑すぎる。


「運動部、部室にエアコンがない部活動は休みです。」


そう一報が入った。


「せーちゃん、どこ行く?」

「切り替えすごいね。」


死んださかなの目から生き生きした魚の目に変わった。

面白い。


「どこ行くにも暑いから家ね。」

「私んち来てよ、ベッドの天蓋買ったからさー!取り付け手伝ってくれ。」

「姫になりたいんなら口調もうちょっとどうにかしようか。」

「やだ。」


るいの部屋はピンクと白基調。

部屋はかわいいのに…

るいの部屋着はまるでかわいくない。


「この格好のほうが動きやすいし。」

「ルームウェアのワンピースとかどう?これかわいいよ。」

「じゃあ買って。」

「…」


天蓋を取り付け、ベッドに寝転んでみる。


「めっちゃいいー!」

「雲の上みたいだね。」


お姫様、どうか僕を王子にしてください。


「手伝ってくれたお礼にこれあげるよ。」


そう差し出されたのはネックレス。

星の形。でも半分に欠けている。


「色違いのおそろいだよ。せーちゃんはシルバーが似合うからね。私はゴールドにしたんだー、かわいいねぇ。」

「ありがと、大切に使うよ。」

「それだけ?ペアなんだけど。」

「ペアリングのネックレスバージョンってこと?」

「そ!引っ付けたら一つの星になるでしょ。ふたりでひとつ、だよ。」


この星が一生輝けるように。

私たちはこれからも仲良く居なければ。


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