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6月。
じめじめする季節。
「ねぇー、前髪割れるんだけど(泣)」
「前髪分けてさ、キャラのピンつけよ?それなら僕もできるし。」
「お揃いしよー!」
某店でキャラクターの前髪ピンを買い、前髪を分ける。
「ねー、待って。おでこ出すの恥ずかしすぎるんだけど。」
「かわいいじゃん。おでこキスしやすくなるね。」
前髪を分けているるいはレアだ。
写真を撮らなければ。
カシャカシャ
「ちょっ、なに撮ってるのよ。恥ずかしいんだってば。」
「おそろい恥ずかしい?」
「…別に。」
照れ隠しすらもかわいい。
なに本当に姫すぎる。
6月は祝日がない。
つまり地獄。
ということでお泊り会実施。
「せーちゃん、やほ。」
「やぁ。入れ入れ。」
両手に抱えられた大きな袋と背負われているリュック。
一体なにを持ってきたんだろう。
夜逃げ並みの荷物だ。
「あーつーいー」
「冷房入れるから辛抱しな。」
「お泊り久しぶりだねぇ。なにしてア・ソ・ブ?」
「それよりその荷物なに。」
「持ち物紹介しまーす。」
〜るいの持ち物〜
お菓子(ポテチ3種、グミ、ラムネ、チョコ、クッキー)
着替え
「おーい?これはなにかな?」
「見ての通りSMプレイ道具。名付けて嫁入り道具。」
「バカなの?」
「あとねー☓☓☓もあるよぉ。」
「なぁ?!お前帰りたいか?!」
「そう怒んないでよ。ヤりたくないの?私達JKだよ、処女卒…」
「うっさい!」
下から始まったお泊り会。
一体どうなるんだろう。
ご飯までの時間、動画を見ながら過ごした。
笑いあえるこの瞬間が幸せ。
「芹那、るいちゃんご飯だよー」
「はーい」
るいが来る日は大抵ご飯が豪華になる。
今日はハンバーグだ。
「美味しいー!おかーさんの料理美味い、泣ける。」
「大袈裟。」
「あら、嬉しいわね。」
「芹那学校ではどう?」
「せーちゃんはね、変わんないよずっと。」
「そうよね。」
「え?」
風呂に入る。
「なんでるいが居るの?」
「一緒に入るに決まってんじゃん。」
「…その石鹸じゃないものはなに?」
「ローション♡」
「おまっ」
とりあえず湯船に浸かる。
るいの胸、また大きくなったか?メロンじゃん。
「好きな人に胸揉まれたら胸が大きくなるんだって!」
「へー」
「せーちゃんっていつも胸潰してるから分かんないけど胸でかいよね?Cはあるでしょ。」
「どこ見てんだよ。」
「せーちゃんこそ。私Fカップ♡」
「おまえーー!」
馬鹿みたいに騒いでいたらのぼせた。
暑い。死ぬ。
「アイスうめーー」
「るいのせいでのぼせた。」
「いいじゃん本番してもいいんだよ?」
「#$&%&$'」
「笑」
「ちゅーならいいでしょ?」
「よくはない。」」
チュッ
甘いアイスの味と甘いキスの味。
溶けてしまいそうなくらいに熱くて幸せだった。
その後、動画を見ながらお菓子を食べ、そのまま寝落ちした。
いい子はちゃんと歯磨きして布団で寝てね。
「わーーーーー!学校遅れるーー!」
「ほんま急がな、」
学校があるのにお泊り会をするのは良くない。
一つ学びを得た。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
番外編?
「雨降ってきたー、傘ないよぉ。」
「るいは馬鹿だね。僕は持って…ってあれ?」
「ないんかい。王子失格やな。」
「ごめん。」
二人でびしょ濡れになって帰った。
途中で雨が上がって虹が出てたよ。
雨もいいのかもね。
ねぇ。百合っていいよね。




