〖猿芝居〗は続く永遠に続く
オッサン達の話しまだ続きます。
キーワード【麻薬】はここで出ます。
1
「やっと寝ましたね、流石私特製の眠り薬ですね【郷土料理】の味を落としたかいがあります」
ランベルトは、友の肩にそっとタバコの入った軍服の上着をかけた。
「思ったよりも時間がかかったな、全くいつまでも寝ないから、言わなくてもいいことも話してしまった」
ボールマンは、疲れたように息を吐いた。
「あなたの話が刺激的すぎるんですよ、私まで驚いてしまいましたよ」
「墓まで持っていってくれるんだろう」
「海の底か、海蛇の腹の中でないことを祈りますが、死ぬときはお嬢と御子に看取られながらと決めているんですが」
ラインベルトはそこそこ残念そうだ。
「我々には、そんな幸せな死に方は似合わないさ、誰よりも残酷で、言葉に出来ない位の死に方がいい…」
ボールマンは、瞼を閉じ思考する。
ハイケンとメイド長は椅子の後ろから、ボールマンを見守っている
「あなたは悪くありません。若さゆえにとは言いませんが私のせいです。【麻薬】あれは歴史に出してはいけないものでした」
ランベルトは珍しく、茶化さない。
「全ては、領主代行である私が決めたことだ。ランベルト!お前の罪はすべて私が背負おうそして、お前の全てを許そう」
ボールマンは、ランベルトの罪と重そうな荷物を背負おうとしている。
ランベルトは椅子から立ち上がり、王の前
に跪いた。
「勿体なきなきお言葉です。しかし、貴方は皆の罪を背負いすぎて、随分足取りが重いようです。作戦に支障がでないように、自分の重みは自分で背負わせて下さい。でなければ、私のエミリアお嬢様に顔向けが出来ません」
ランベルトは、跪拝しながらボールマンを見上げる。
「我々はきっとエミリアに会うことは出来んぞ」
ボールマンの目は心なしか悲しそうだ。
「きっといつか、縁が我々を導いてくれるでしょう。ボール、私は貴方のすべてを尊びます。そして、貴方の代わりに罪を愛します」
主神は彼らの罪を許したがっている。
しかし、彼らはそれを望んでいない。
「ヒューヒュー、お二人さん見せつけてくれるねー」
「そろそろ俺たちも混ぜてくれない」
「いつまで、こんな〖猿芝居〗させるつもりだ」
寝芝居をしていた八人は、猿のようにうるさい。
2
「怒りますかね」
ランベルトは椅子に座り直し、眠っているアルパインを見守っている。モブ達はいつの間にか大人しくなった。
「こうでもしなくては、誰が何を言っても聞かないだろう。ましてや、メイド長の子を片親にするわけにはいかんさ」
ボールマンもまた、アルパインを見つめる。
「メイド長おめでとうございます」
ランベルトは小さく拍手をする。
「「「パチ、パチ、パチ、パチ」」」
モブ達は、相変わらず猿のようだ。
神々も拍手をする。やることが猿と変わらない。
「皆さん、皆さん、本当に本当に申し訳ありません」
メイド長は目に涙を浮かべながら、謝罪する。その涙には、皆の祝福に対する嬉しさと、アルパインを生かして欲しいという、申し訳なさである。
「アルのやつにはまだ、いっていないのだろう」
ボールマンは、メイド長に微笑む。
「あの人に、いえばきっと余計に「俺の子に臆病者の親といわせるつもりか!」等と、何をいっても聞かないでしょう。年がいってからの子であります、私1人では…私は卑怯もです!こうなることを、知っていて何もあの人にいわなかった。旦那様を、皆さんを利用して自分可愛さにこんなことを…」
女神達が、メイド長の涙を拭きたがっている。ハイケンがハンカチを差し出す。やることがイチイチ【イケメン】だ。
「メイド長、今までよく私に仕えてくれた。これからは、お腹の子を、アルパインを、そしてラザアを頼む。ウェンリーゼで一番強き女性よ、これからの未来を頼む」
メイド長は涙を止め、まだ目立たないお腹をさすりボールマンと神々に祈った。
「身命をとして我が子の為に、ウェンリーゼの為に、またお腹のこの子はこの場を御借りして、旦那様に神々に誓います。例え、大いなる闇が世界を曇らせようとも、お嬢様をお子を御守り致します」
メイド長は、ボールマンの左手の薬指にある指輪に優しい口付けをする。
ボールマンは、再び微笑み。エミリアをみる。
指輪は微笑んでいるようだ。
ランベルトもモブ達も神々も微笑んでいる。
みんなで【猿芝居】をする。わざとらしすぎる【猿芝居】をする。
ここにいる皆がこのままずっと【猿芝居】をしていたいと思う。
ここに誓約はなった。
生まれてくる子からしたら迷惑きわまりない。
アルパインが寝ている間に、また我が子の存在すら知らない間に、未来の【就職先】が神々公認のもと決まった。
後にこの記録は、メイド長よりアルパインと生まれてくる我が子に語られる。
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