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バナナ?

週一ですいません。



ホーププラネットの悪夢から目覚めたポチに、どんな悪夢を見せられたのか聞いた…。


聞きたくは無いが、しょうがなく、聞きたくないが、今後の参考の為に聞いてみた。


大切な事だから、二度言う!


「絶世の美女たちがバナナを持って押し寄せて来たのです。

そして、その後ろから全裸のおばちゃん達が同じくバナナを持って、ポチのところへ押し寄せて来たのです!」


つっ、意味がわからない…



「バナナですよ! 男子のシンボルじゃないですか! 最初は美女たちがバナナをポチの体に押し付けて来て、あまつさえ口にねじり込んでくるのです! 興奮しない訳がないでしょう!」


尚も、ポチは熱く語る…。


「分かりますか! しかし、これだけでは収まりませんでした…、その後、体脂肪率58%の脂乗りきり全盛期のおばちゃん達が、美女達を押し分けバナナを持ってすり寄って来るのです。ポチは逃げようとしましたが、おばちゃん達は肩を組み包囲して、コサックダンスをしながらポチを取り囲んで行ったのです…、最後は口に含んだバナナをポチの口に……、あぁ、思い出したくない…、どうですか! これが恐怖と言えず何と言うのでしょう!」


殺すか…? コイツ、更に続けやがる!



「あまつさえバナナを片手に私の身体にすり寄って来て、三段腹と脇毛とバナナでこそぐるのですよ!こそぐるのは美女に向けて男子がする役目です、決しておばちゃんにされるものではなく、ポチが美女達にする為のものです!

それを、おばちゃんたちにされるとは…、思い出しただけでも身の毛がよだちます…」


ポチは本心から怖かったようだが、ポチの話を聞いても恐怖のカケラも見当たらない。むしろ全員呆れかえってます…


恐怖心をあおるはずの術が、コイツには効かなかったのか? それとも効いててこれなのか? てか、コイツはこの恐怖を体験した事があるのか?


四つん這いになって泣き叫ぶポチを僕達は置いていった…、かける言葉がないというのはこういう時に使うんだね…




「ところで、どうしてルビーとコビンはどうして悪夢を避けられたんだい?」


そう、五階層に上がった瞬間に僕達はあの悪夢を見せられた。術をかけられたのも覚えていない。


「はい、ホーププラネットを見た瞬間に、精神防御の魔法を唱えたのです。」


魔法を仕掛けるホーププラネットを見かけて、ルビーはすぐ防御魔法を展開したと話した。



「しかしあまりに時間がなかったのです、自分の周りが精一杯だったのです。

そのあとコビンが周囲のホーププラネットを倒したのです。目に見える範囲のホーププラネットがいなくなったので、まず最初にリューイ様を精神魔法で回復したのです!後はご存知の通りなのです」


そうか、コビンとルビーが居なかったら、永遠に悪夢を見続ける羽目になっていたんだろう、そう思うと怒りが込み上げて来る!


けど、コビンは?


「あの程度の精神魔法など、気合いで十分です。コボルト族の嗜みの一つですね!」


もう、パーティのリーダーはコビンでいいよ、世界も救えるよ!




ホーププラネットの残骸を確認した。樹木に寄生して、まるで果実スイカのようだのように擬態しているとナビさんが説明してくれた。


ただ、コビンが始末したホーププラネットの残骸は、風船が弾けたような残骸と、白い液体だけが残っていた…


「これってほぼ液体?」


風船のような残骸を調べてみると、核と見える石のようなもの、その上に膜乗っていて、白い液体が広まっている。


もうほとんど地面に吸われていたが、膜から体液らしいものがいまだに流れている。


これを僕は知っている気がする…。


「これは細胞か?」


そう、核があり、膜がある。そして体液、一つの細胞に見える。


「細胞とは何か解りませんが、上位の悪魔は、極小の生命を生み出して魔物に変えると言われております。それらは他者を食い荒らし、分裂して増えて育つと言われています。ホーププラネットは分裂しやすいので悪魔が好んで育てる魔物ですね」


コビンが説明してくれた。


「要は細胞を育て、魔物に変え、相手に襲わせて分裂して増えるって事かな?」


それって、考えようによっては、百や千の軍勢どころか、億の軍勢まで生まれる可能性があるぞ!


「いえ、極小の生命を生み出しても、育てるには莫大な魔力を消費します、非効率ですよ。悪魔でもせいぜい日に1匹くらいでしょう。リューイ様が危惧されることは無いと存じます…。 ただ…」


コビンが仮説を唱えた…。


この六芒星が、もし魔力を集める機関だとするとしたら、そこにホーププラネットのような、いや、それ以上の魔物がいたら? 意図的に魔物の増産?


スタンビートの魔物がそこで生まれて、魔力の豊富なこの地に広まっていき、更に厄介な魔物を育てているとしたら…?


可能性は十分にある。


むしろそれが正解に思う。でも、何故…?



今は正解が出ない。


今はこの先に進んでシトリンを救うことを優先しよう。もし、そこに悪魔がいれば、何か手掛かりが見つかるかもしれないし…。


「少し落ち着いて、先ずはシトリンを救う事が優先だ、詮索はその後でもいいだろう」


みんながうなづいた!


ルビーの為にここに来たんだ、先ずはルビーの姉妹を救い出してからの話だ。ひどい目にあったけど、

ルビーが囚われていた時のことを思い出すと胸が痛い、あの時のようにシトリンも柱に封印されているなら早く助けてあげたいと思うんだ…。


そして、僕達は先に進むことを決めた!


しかし、その先に更なる苦痛が待ち受けてるとも知らずに…、僕達は本当の悪夢を知ることになる……。







読んで頂きありがとうございます。

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