恐ろしい罠?
よろしくお願いします。
さて、四階です。階段登って扉を開けて、中に入ったら何故かジャングルです。
太陽も見えます。目から青春の汗が流れます!
「明らかに外から見たものと比べると、広さが違いますね」
ライアさんが冷静に分析する。僕達も同意見です!
「幻覚の可能性があります。しかし、土魔法や幻覚魔法、さらに迷宮を操るとなると…」
コビンさんが難しい顏して考えてます。
「コビンさん、心当たりがあるんですか?」
ティーナが尋ねる。
「いえ、まだ推測でしかありません。
しかし、亜人の中にはこのような力がある者がおります。火と土、幻覚と変化。
それらなら可能かと思っただけです。
ただし、それを行うには魔力が甚大になるでしょう」
確かに、この塔を覆い尽くすほどの魔力が必要になるらしい。
魔力のない僕にはよくわからないが、凄い事だという事だけは伝わってくる。
「まずはこのジャングルを突破しよう、詮索はそれからだ」
僕がそう言うと、皆がパーティを組み直す。どこに重量トラップがあるか、前よりもっと分かりづらくなっている。
ジャングルの中、木々に囲まれて視界が悪い。遠くにひときわ大きな樹木が一つ見える。
異世界風に言うなら「世界樹」、日本風に言うなら「この樹、何の木?気になる…」って感じのやつだ。
「目印も他にないからあの樹を目指そう」
皆さん同意したので、大きな樹木に向けて出発します。
歩き始めて30分くらい。とにかくこのジャングルはいやらしい。
歩き始めてすぐに実をいっぱいつけた樹の魔物に遭遇。樹の魔物は自分の身体についた実を投げつける。
「回避優先、まともにやり合うな」
僕が指示を出す。何があるかわからない、まさかだが、実が爆発するかもしれない、フラグ?
「こんなの避ける必要もないっスよ」
ポチが新調した剣で、調子に乗って飛んで来る実を切り裂く。ドワーフさん達が仲間になって金属製の武器・防具解禁です。後発隊が持って来てくれました。
「パシャ!」
目の前に飛んできた実をポチが剣で切り裂くと、中から液体が飛び出しててポチにかかった。
「ぐわぁぁ、臭いぃぃぃ…!」
離れていても良く分かります。
アレです、ドリアンを更に熟させたような、道に落ちたぎんなんが腐った後のような、夏場の牛さんの宿舎のような…。
とにかく神経を逆なでする臭さです、ポチさんのたうちまわってます。
「誰か水、水をかけて…」
地面に転げまわるポチさんに僕達は近寄れません。
臭いのも理由ですが、地面から湧き出てくるのです。
「何かがまとわりついてくる、誰か助けて…」
そう、地面から豆粒くらいの虫が湧き出てきて、ポチさんにまとわりついてきます。
ポチさんは実の液体が目に入って目が開けられないようです。
「ア〜、アッハッハ、やめて、そこはダメ!そんなぁ、ダメだって、アッハハッハ〜…」
悶えているポチさんを遠巻きに眺めて、僕達は戦慄を感じています。
本人は分からないでしょうが、豆粒サイズの虫が次々にポチさんに寄って行き、もはやポチさんの原形が分かりません。
これが自分だったらゾッとします。
「ティーナ、せめて苦しまないように火葬にしてやってくれ」
僕がそう言うと、よほど嫌なのか、ティーナが特大火球を投げ込んでポチを焼却します。
「あ〜づいぃ〜!」
ポチさんが転げまわってます。
身体についた虫が燃え落ち、液体が蒸発してなんとか危機を脱します。ただ、ポチさんはアフロになってました…。
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