不安? そして覚醒?
お仕事、学校?お疲れ様でした…。
あの時もそうだった。
ライオネ山脈を越えて、一休みしていた時、ヤツはティーナの水浴びを覗こうとしていた。
そしてあの時も、夜の見回りから帰ったら、ヤツはティーナのフロを覗こうとしてやがった。
そして、スタンビートの前日もそうだ…。
嫌な予感がして、家に新しく設置した簡易露天風呂を見に行ったら、ヤツが垣根越しに覗こうとしていた…。
オーガソードで遠距離狙撃(槍モードです)してやったが、Gのようにコソコソ素早く逃げやがって…。
ヤツを家族として認めたが、ヤツはスキをついてティーナのアレを狙っている。
そして今は二人きり…。
我慢ならない、一刻も早く…!
僕の中の何かが切れた音がした…。
「カイ、そこをどけ…」
久しぶりに僕の周りに赤いオーラが立ち昇る。
「ダメです、周りは囲まれています」
焦るカイ、別の意味で焦る俺がいる。
「いいから任せろ、本当の敵はコイツらじゃない…」
すでに俺の周りは、はち切れんばかりの赤いオーラで満たされている。
「あちっ!」
近づく俺に、ドルクが触れて声を上げる。
「みんな下がってろ…」
こんなところでモタモタしているわけにはいかない。
ヤツが今にもティーナを毒牙にかけようとしているのだ!
「オーガソード、マックスブレード!」
そう叫ぶと、オーガソードは部屋の広さを突き抜ける勢いで伸びていった。
「薙ぎ払う!」
横一閃、ライトシェルを切り裂いた!
約半数以上のライトシェルが地に落ちた。
オーガソードを通常モードに戻して前に進む。
「ヤベェ、あれは怒らせちゃいけないヤツだ」
ドルクが言う。
「なんでリューイさまはあんなに怒っているのかしらね?」
首をかしげながら、ライアが素朴な疑問を投げかける。
しかし、きっと分からないだろう、、、理解は出来ても…。
僕は一人、ライトシェルの群れに向かう。時間がないのだ。ティーナの為に!
カイ達が続く。
「ありえない、災害級の魔物達が集団でいたのに!」
そう、普通ならば溶解性の粘液で溶かされ、光の魔法で蹂躙され、硬い牙で亡き者にされ、喰らい尽くされるはずだろう。
しかし、逆に薙ぎ倒されているのはライトシェル達だった。
「ここまで強いとは!」
ドルクは感嘆し、エルーサとライアは目を丸くしている。
リューイが一人でライトシェルを殲滅しているのだ。
しかし、ライトシェルだけではなかった。
「ギギギ、ギギャ!」
ライトシェルの親玉、ギガントシェルが現れた。ライトシェルがホタルなら、ギガントシェルはカブトムシに近い。
ツノは剣のようで、サイズもライトシェルが人並みなら、ギガントシェルは重戦車の三倍くらいのデカさだ。
「おもしろい、我が行く手を阻むというのなら、それ相応の報いをくれてやる」
そう叫ぶと、俺はギガントシェルに斬りつけた。
「ガキン」
表皮で弾かれ、ツノで薙ぎ払われて吹き飛ぶ。
壁に突き飛ばされ、土にめり込む。背中に激痛が走る。
ジャイアントシェルに角に引っ掛けられ、横に飛ばされた。
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